「もずく」と「めかぶ」、「木綿」と「絹ごし」健康的にお得なのはどっち?食品選びの新基準「健康コスパ」を知ろう
その食材にどのような栄養素がどのくらい含まれているか、得られる価値やメリットがどのくらいあるのか、「健康を軸にしてコストパフォーマンスを見る」のが「健康コスパ」の考え方です。健康に特化した指標を目安にすることで、食品を購入するときにより健康貢献度が高いものを選ぶことができます。 【写真16枚】「健康コスパ」が気になる食品を写真で一気見する!もずくとめかぶ、健康コスパ的に軍配があがるのはどっち!? 健康コスパを提唱している管理栄養士の浅野まみこさんに、毎日の食卓によく上がるおなじみの食材を健康コスパで分析していただきました。 「経済的な“コスパ”、時短につながる“タイパ”も重要ですが、それだけで判断してしまうと、栄養の観点が抜けてしまいます。安いという基準だけで選ぶと栄養素的には足りないものが出てきますし、食卓が単調になってしまいます。 健康コスパという視点を加えることで、自身や家族の体にとってより良いものが選べて、食卓が豊かになりますし、なにより日々の食品を選ぶ視点が変えられるというところが最大のメリットだと思います」(以下「」内、浅野さん)
ヨーグルトはビフィズス菌入りかどうかがポイント
ヨーグルトは健康を意識して購入する食品ですが、多くの種類が出回っているため、好みの味やいつも買っているものという基準で選ぶことが多いかもしれません。 ヨーグルトは乳酸菌発酵で作ることが主で、商品によって乳酸菌の種類が異なります。ヒト由来の乳酸菌、動物由来の乳酸菌、植物由来の乳酸菌と菌の種類でも違いがありますが、一番大きな比較ポイントとしては、乳酸菌だけのものか、乳酸菌にビフィズス菌を加えているかということです。ビフィズス菌のあり・なしはヨーグルトにおいては大きな差になり、味にも影響しています。 乳酸菌は酸に強いですがが、ビフィズス菌は乳酸菌より酸に弱いため、ビフィズス菌入りのヨーグルトは、酸味をマイルドにさせているものが多くなっています。 そのため、酸味が強いヨーグルトは乳酸菌発酵だけのものが多く、ビフィズス菌入りのヨーグルトはまったりとした味わいのものが多いのです。 「乳酸菌は主に小腸で働きますが、昨今、注目されている『腸活』のメインは大腸を指します。ビフィズス菌は主に大腸で働き、乳酸のほか、『短鎖脂肪酸』のひとつである『酢酸』を生み出すことが大きな特徴です。 短鎖脂肪酸には3種類(酢酸、酪酸、プロビオン酸)あります。短鎖脂肪酸は、粘膜をより保護する働きがあり、免疫機能調整や強い殺菌力、血糖値上昇抑制、肥満予防などさまざまな働きがあり、腸活で今、注目されています。乳酸菌のみのヨーグルトよりビフィズス菌が入っている方が、健康コスパが高いと言えるでしょう」