夏期の来訪者数が年々増加する長野県白馬エリア、その背景と、インバウンド誘客への次の一手を取材した
ハード、ソフト両面をさらに高度化
世界で高級ホテルブランドとして知られる「バンヤンツリー」が、八方尾根スキー場の咲花ゲレンデ隣接地に100室前後のホテルを2026年以降に開業すると発表した。白馬東急ホテル(102室)、コートヤード・バイ・マリオット白馬(72室)などに続く、大型ホテルとして地元の期待も大きい。 また、岩岳リゾートでは、新しいゴンドラを今年の12月に設置する。現在の6人乗りから10人乗りになり、スピードもアップすることから、輸送力が格段に向上することになる。 一方、岩岳リゾートの星野氏はソフト面の強化も口にする。「接遇や接客、場内美化などがこれまで手薄になっていた。もっと満足度を上げていくためには、力を入れていかなければならない」と強調。今年の春からは外部講師を招いて社員教育も始めたという。 国内でも白馬エリアは冬のイメージがまだ強い。福島氏は、グリーンシーズンの白馬にとって「ライバルは冬の白馬とも言える」と話す。岩岳リゾートは、冬はスキーヤーやスノーボーダーの来場者を維持しつつ、ノンスキーヤーを増やし、グリーンシーズンの集客に向けては、国内初のアクティビティにこだわり、新しいコンテンツをさらに打ち出していく。 オールシーズンのマウンテンリゾートへ。それは、地域の持続可能な観光地づくりに向けたチャレンジでもある。 トラベルジャーナリスト 山田友樹
トラベルボイス編集部