写真：ザイ・オンライン

　【日本株】株主優待名人・桐谷広人さんにZAi特別編集委員の武藤十夢がインタビュー！　 5万円台以下で買える桐谷さんおすすめの株主優待株も紹介！　 【図版】桐谷さんおすすめの優待株「ヤマダホールディングス」は店舗で利用できる買物優待券がもらえる！ ●魅力的な「5万円株」はどんどん増えている！　 少額投資でも株主優待や配当をもらいやすい時代に！　 十夢　桐谷さん、お久しぶりです。AKB48在籍時の連載で2017年に株主優待株の魅力を教えていただいて以来です。その際はありがとうございました！　 そのときにおすすめしてもらった、ネット通販のスクロール(8005)の株を買ったんです。株価は400円台でしたが、その後2倍以上に。配当も株主優待もゲット。少額で買える株もバカにできないなぁと思いました。今回は5万円株(6万円未満で買える株)の魅力を教えてください!!　 桐谷　そうでしたね。実はいま魅力的な5万円株が増えているんです。 十夢　良い株主優待株も増えている？　 桐谷　そう。私が買うのは株主優待と配当を合わせた“総合利回りが4％以上”の銘柄です。そもそも配当利回りが高い株が増えています。 十夢　調べてみますね。スクリーニングすると、11月1日時点で配当利回り3％以上の銘柄が1416銘柄もある！　 5万円株に絞っても185銘柄。業績が良い銘柄も多いです。営業利益が5万円株が537銘柄、ROE8％以上が237銘柄もありますね！　 桐谷　配当を増やしたり、株主優待を拡充したりする企業も増えています。私もほしい株がたくさんあります。 十夢　東証がPBR1倍割れ企業に対して、改善策を要請したことも影響していますよね。 桐谷　それに、東証は望ましい最低投資額として定めている「5万円以上50万円未満」の規定のうち、下限の「5万円以上」を撤廃しました。 十夢　5万円株が増えそう！　 桐谷　そう思います。私は株価が下がって、利回りが上がったときに株を買いますが、小分けで売買がしやすいのも5万円株の魅力です。 十夢　株の売買タイミングは難しいです。株価が下がっているときなら、一度に買わずに何回かに分けて買えば購入金額の平均を下げられる。大損するリスクを減らせますね。 桐谷　そうなんです。それに、株価が上がったときに少しずつ売ることができるのも利点です。例えば5万円の株を200株(2単元)買ったとします。権利付最終日に向けて株価が上がったときに1単元は売り、もう1単元は配当や株主優待をもらうために持ち続ける、ということもできますよ。 十夢　なるほど。それに、5万円株ならいろんな株を組み合わせて買うこともできますね。 桐谷　そう、複数の株を持つのがおすすめ。私もいろんな優待株を持っています。今日の洋服も優待券で購入しました。先日友人と映画を見に行きましたが、その映画料金も、その後の食事代も株主優待で支払ったんです。ほかにも、お米や洗剤などの日用品から、QUOカードなどの金券まで、多種多様な株主優待をもらっているので、生活費がかからない。 十夢　いいな～。5万円株なら少額のお金でもいろんな株主優待を楽しめるから私もチャレンジしたい！　 ●桐谷さんがおすすめする5万円台以下の株主優待株を紹介！　 買物券の「ヤマダHD」やコンタクトレンズ関連の「シード」に注目 　ここからは、桐谷さんに選んでもらった5万円台以下のおすすめ株主優待株を2銘柄紹介していこう(※株価や利回りなどのデータは11月5時点)。 　一つ目の桐谷さんおすすめ株はヤマダホールディングス(9831)だ。 　ヤマダホールディングスは家電量販店のヤマダデンキを運営する企業。株主優待では、店舗で利用できる買物優待券(500円割引券)がもらえる。「買物1000円ごとに1枚利用できます。家電だけでなく、家具や食品、飲料品、日用品などの購入にも利用できる」(桐谷さん)。使い勝手がいいのがおすすめの理由だ。なお、配当+株主優待利回り=6.4％と高水準。 　続いて、二つ目の桐谷さんおすすめ株はシード(7743)だ。 　シードは大手のコンタクトレンズメーカー。株主優待は1年以上の保有が必須条件となるが、コンタクトレンズが優待価格で買える優待券や、コンタクトレンズケア用品セット、名産品から選択することができる。しかも、配当+株主優待利回り=9.1％とかなり高い。「コンタクトレンズ関連のほかに名産品も選択できるので、コンタクト利用者以外にも人気がありますね」(桐谷さん)