基準量の3倍、小さじ23杯の砂糖を子どもが摂取するケースも…「ビスケットやケーキは学校給食で禁止するべき」英活動団体が主張
イングランド(英国を構成する4つの国の1つ)の食品に関する活動家たちが、学校の給食でビスケットやケーキを出すことに反対の声を上げている。 【写真】子どもに推奨される「砂糖」の摂取量は? 英ロンドン大学クイーン・メアリー校(QMUL)の栄養士や健康関連の専門家が所属する慈善団体Action on Sugarは、砂糖の過剰摂取の危険性を広めるための活動を行っており、政府に対し、学校給食の基準の全面的な見直しを求めている。具体的には、甘いおやつを禁止して、いまよりも健康的な食品環境を整えることで、給食の栄養成分を改善しようというものだ。 現在の学校給食の基準では、学校が購入した、あるいは校内で作られたケーキ、菓子パン、スコーンなどのおやつを子どもたちに与えることが許されている。 今回、同慈善団体が行った調査によって、学校で出されるケーキの61%、チョコレート菓子の63%、ビスケットの44%には、子どもに推奨される1日の上限の3分の1(10g)と同等か、それ以上の砂糖が含まれていることが分かった。例として、英国のスーパーマーケットSainsburyのTaste the Difference グルテンフリー・ブルーベリーマフィンは、カロリーが361kcalで砂糖の含有量が28.5g(小さじ7杯分)。英国のチョコレートメーカーRitter Sportのマジパンには1袋あたり51gの砂糖、同メーカーのヘーゼルナッツとホワイトヘーゼルナッツ(いずれもホール)には44g(小さじ11杯分)もの砂糖が含まれている。 ※この記事はイギリス版ウィメンズへルスからの翻訳をもとに、日本版ウィメンズヘルスが編集して掲載しています。
全ての学校を不必要な砂糖のない聖域に
「この結果は、学校給食の基準で昼食時に許可されているビスケットやケーキを全面的かつ早急に禁止する必要性を強めるものです。この基準は、砂糖の摂取量の上限を定める現行のガイドラインに一致していない可能性が高いです」と話すのは、Action on Sugarのリサーチ&インパクト部門長でQMUL公衆衛生栄養学講師のカウサー・ハシェム博士。 「私たちには、全ての学校を不必要な砂糖のない聖域にし、子どもたちが食生活に関連する疾患のリスクから解放されて、もっと強く健康に成長できるようにする義務があります」