ネイルアーティストの地位向上! レディー•ガガやビヨンセを顧客に持つ日本人セレブリティーネイルアーティストが語る業界改革
目指してきたのは「ネイルアーティストの地位向上」
WWD:元々セレブリティーのネイルを担当する目標があったのですか?
MIHO:全然なかったです。むしろそういう海外セレブやアーティストに疎い方で。でも、海外でネイルアーティストとして活動するにあたって“ネイルアーティストの地位向上”を目標に仕事をしていたので、影響力が大きくて、評価が直結しやすい彼女たちに必要と思ってもらえる存在になればなるほど、必然的に目標になっていきました。彼女たちと関わることで、“ネイル”がかっこいい武器になるんだっていうのを見せることができると思っています。
WWD:ネイルアーティストの地位向上とは具体的にはどういうことですか?
MIHO:ネイル業界全体のボトムアップです。ネイルアーティストの収入やイメージを上げることで業界を変えたい。そのためのアイコンが必要なので自分がその役割を担おうと思いました。だから独立後は、お店に出向くレベルではないセレブ層に向けたネイルとより尖った表現が必要なことに気付きました。そのニーズを考えた時に、「今からネイルをしたい」というセレブたちの急なオーダーにも対応できるよう、時間をコントロールする必要がありました。いつでも対応可能な時間を確保する代わりに客単価を上げる方針に変えたんです。それがハマり、客層が変わっていきました。
WWD:撮影現場などで地位が向上したと感じることはありますか?
MIHO:元々アメリカのネイルサロンは爪を切るだけのような場所だったんです。それに、アメリカではネイルアーティストのことを、マニキュリストもしくはネイルテックって呼ぶんですよ。このネーミングが良くないって思って、当初から自分のことを「ジャパニーズネイルアーティスト」って呼んでいたんです。それを続けていたら定着してきて、今では撮影現場の表記が「ネイルアーティスト」に変わりました。この名前は私たちが作ったという自負があるほどです。