下半身付随のロバート・ウィケンスにボッシュが新ブレーキ・システムを開発。いきなり2位表彰台
ボッシュ・モータースポーツが開発した新しいハンドコントロール・ブレーキシステムが、先週末のインディアナポリス・モータースピードウェイでロバート・ウィケンスがドライブするブライアン・ハータ・オートスポーツのヒョンデ・エラントラN TCRに初めて搭載された。 【写真】ドライバー交代の際、スタッフに抱き抱えられてコクピットへと向かうロバート・ウィケンス 2018年のNTTインディカー・シリーズの事故で下半身付随となった後、ウィケンスはTCRクラスにエントリーする際にハンドコントロール・システムを使用しており、現在はIMSAの『ミシュラン・パイロット・チャレンジ』TCRクラスに参戦している。 ボッシュの既存のLMDhプラットフォームの電子ブレーキシステム・モジュールと、コントロール・プラットフォームおよびディスプレイを使用して開発されたこの新しいシステムは、同社によると、より「安定した」ソリューションを提供するという。 このシステムの開発には、1年以上を要した。 「追加されたテクノロジーにより、ウィケンスはブレーキの適用全体で一貫性を高め、応答速度を早め、安全性のための高度な診断を実現できる」とボッシュの声明には記されている。 ウィケンスは次のように付け加えている。 「ボッシュとのコラボレーションは僕のキャリアの新たなステップであり、僕やモータースポーツの最高レベルでの競争を目指す他のドライバーにとって、この先に何が待ち受けているのか楽しみだ」 35歳のウィケンスは最近フォーミュラEカーをテストしたこともあり、そのキャリアをオープンホイールレースへと復帰させることに関心を示している。さらに彼は、トップレベルのプロトタイプレースへの参戦も希望している。 「このイノベーションプロジェクトは、当社の技術で解決できるこのスポーツにおけるニーズとして我々のもとに持ち込まれ、そして我々は後ろを振り返ることはなかった」と、北米のボッシュ・モータースポーツ・ディレクター、ジェイコブ・バーゲンスキーは述べている。 「ロバート・ウィケンスは輝かしい未来を持つ傑出したドライバーであり、今後何年にもわたって当社のコラボレーションが彼をどのようにサポートしていくのかを、楽しみにしている」 ハリー・ゴットサッカーと組むウィケンスは今季、安定した上位フィニッシュを重ねており、モスポート戦で優勝。この新システムが投入されたインディアナポリス戦でも2位表彰台を獲得し、1戦を残してランキング2位につけている。 [オートスポーツweb 2024年09月24日]