JAL、A350-1000 5号機就航 ロンドンは秋投入
日本航空(JAL/JL、9201)の新長距離国際線機材エアバスA350-1000型機の5号機(登録記号JA04WJ)が8月22日、就航した。初便は羽田発ニューヨーク(JFK)行きJL6便で、羽田の114番スポットから午前11時18分(定刻同5分)に出発した。 【写真】JAL A350-1000の個室ファーストクラスと個室ビジネスクラス 5号機は、エアバスの最終組立工場がある仏トゥールーズを現地時間8月10日に出発し、羽田には翌11日に到着。客室に金の鶴丸ロゴを掲げるなど、JALが機体受領後に行う就航前の整備作業が行われていた。 初便となったニューヨーク行きJL6便は、ほぼ満席の乗客234人と乗員17人(パイロット3人、客室乗務員14人)の計251人を乗せて出発。ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港には、午前10時45分(定刻午前11時5分)に到着する見通し。 JALはボーイング777-300ERの後継機として、A350-1000を同数の13機発注済み。今年度は8機引き渡される予定で、5号機まで受領済み。今年1月24日に1路線目の羽田-ニューヨーク線、4月17日にダラス・フォートワース線に就航しており、3路線目のロンドン(ヒースロー)線は今秋から投入を予定している。 また、7月1日から8月18日までは777-300ERでの運航となったダラス線は、19日から隔日で投入を再開しており、5機体制となったことで当初29日に予定していたデイリー化を、あす23日に前倒しする。 A350-1000の座席数は4クラス239席で、ファーストクラスとビジネスクラスはJAL初の個室タイプのシートを採用。ファーストが6席(1列1-1-1席)、ビジネスが54席(同1-2-1席)、プレミアムエコノミーが24席(同2-4-2席)、エコノミーが155席(同3-3-3席)で、ファーストクラスは座席上のオーバーヘッドビン(手荷物収納棚)をすべてなくし、ビジネスは窓側のみとすることで開放感のある客室に仕上げた。 ビジネスクラスはベッドの長さを従来より約10センチ長い最大約198センチ(78インチ)、幅は最大約56センチ(22インチ)とし、足もとまで広いフルフラットベッドに仕上げた。プレエコはクラス初の電動リクライニングシートを採用し、後ろの席に背もたれが倒れない「フィックスド・バック構造」や4K対応の16インチモニター、フットレストなどが特徴となっている。 JALは、A350-1000を今年度はおおむね2カ月に1機程度のペースで受領していく。エアバスから予定通り引き渡されると、2026年には777-300ERからA350-1000への置き換えを終えるとみられる。直近では4号機(JA04WJ)が8月17日に就航しており、置き換え対象の777-300ERは20日に4号機が商業運航を終えて、初の退役機が出た(関連記事)。
Tadayuki YOSHIKAWA