嘉門タツオ(65)「粗品よりもひどかった」30代を振り返る。八代亜紀、桑田佳祐、中島みゆき…大御所の名曲を“笑いのネタ”に
65歳。やりたいことはいっぱいある
――改めてここまでの人生を振り返って、自分でも波瀾万丈だったな、みたいな感はありますか。 嘉門:いやぁ、特に違和感もなく、全部通るべき道だったなと思ってます。小学校の作文で「将来はサラリーマンにはなりたくない」って書いてるんですよ。「決まった時間に会社に行って、土日は家族団らんで……そんな暮らしなんて反吐が出る!」って。粗品さんみたいなトーンで(笑)。 よく田町のサウナに行くんですけど、朝の通勤時間、会社に向かう人たちの流れに逆らってサウナに行くのは気持ちいいですよね。もちろん、そういう人たちによって社会が支えられているんですけど、僕にはできなかった。 ――現在65歳。新しいことをすることに不安や恐れはありませんか? 嘉門:それはほぼないです。これから売り出すわけでもないですし、やりたいことはいっぱいありますから。今はまだ記憶がレアですけど、亡き妻と過ごした14年間のエピソードがたくさんあるのでいつか曲にしたいとは思ってます。 こないだ高校の同窓会があったんですけど、60代ともなると人生の結論がほぼでてるじゃないですか。僕はまだ変わりたいと思ってますが、みんなそれなりに歳を取ってるもんだから、クラスメイト10人のLINEをつなげるのに1時間かかりましたよ(笑)。そんな面白いやりとりも唄えるじゃないですか。
あいみょんの替え唄も作ってみたい
――今、流行っているヒット曲はどれも同じに聴こえて替え唄にしにくい、みたいな感覚はありますか。 嘉門:国民的なヒット曲であればそんなにないです。近年だと中島みゆきさんの『糸』とかは時代を超えた名曲だと思うんで、ゆくゆくは触れたらいいなって思ってますけど(笑)。 YOASOBIとかOfficial髭男dismとか……あいみょんも好きなんでよく聴いてます。『マリーゴールド』なんかどう替えようか触発されますよね。 謹慎中はサブスクばかり聴いてました。邦楽だけでなく洋楽も。ですからブルーノ・マーズとエド・シーランの違いとかもわかるようになりましたし、テイラー・スイフトが影響を受けたフェイス・ヒルというカントリー歌手の存在もこないだ知りました。