八重樫トレーナー（手前）を相手にスティックを使用した練習を行う武居由樹（撮影・西岡正）

　「ボクシング・ＷＢＯ世界バンタム級タイトルマッチ」（２４日、有明アリーナ） 　ＷＢＯ世界バンタム級王者・武居由樹（２８）＝大橋＝が５日、横浜市内の大橋ジムで、同級１０位のユッタポン・トンデイ（３１）＝タイ＝の挑戦を受ける２度目の防衛戦へ公開練習を行った。今年の２試合が、いずれも１２回を戦い抜いての判定勝ちだった武居は、今回のテーマを「自分らしく戦う」と掲げ「今回こそはバチッと倒して勝ちたい」とＫＯ宣言。Ｋ－１時代に苦手としていた対タイ人の克服を誓った。 　武居は「ここで全部払拭したい」と熱望した。Ｋ－１時代は３人のタイ人と戦い、いずれも判定勝ち。「あんまりタイ人との試合はいい内容がない。独特のリズムに合わせてしまってズルズルッと判定にいった」と振り返り「自分のリズムで自分の戦いたいように戦おうかな。自信を持っていきたい」と、苦手意識を消し去る。 　ユッタポンについては「体も厚いしパワーあるだろうなと思う。独特なリズムの中でも速いパンチが出てきたりとか、もらわない技術もすごく高い」と警戒しつつも「技術勝負じゃなくて力でねじ伏せたい。倒すことに飢えているというかフラストレーションがたまっているので、倒して乗り越えたい」とＫＯ勝利への執念を隠さなかった。 　Ｋ－１世界王者では初めてボクシング世界王座を獲得し、初防衛に成功するなど大きく飛躍した年だけに「今年が終わる時には最高の１年だったと言えるようにしっかり勝ちたい」と誓った。 　また、対戦が待望されている同級７位の那須川天心（帝拳）が来秋ごろの実現を希望したことには「何となくフラれたんだろうなという感じなんで、ちょっとガッカリ」と落胆しつつも「引き寄せるものがあれば、いつか巡り合えるんじゃないか」と実現を信じた。そして「（秋まで）待っているなら、オマエもう１本（ベルトを）持ってこいよと思っている」と打ち返していた。