祖父が肺がんになりました。今からでもがん保険に加入できるでしょうか……。
身近な人が「がん」と診断されると、がん保険の必要性が身近に感じられることでしょう。がんの治療には高額な医療費が必要なイメージがあるため、経済的に補塡(ほてん)する方法として、がん保険が注目されています。しかし、既に病気が発覚している状況で保険への加入は可能なのでしょうか。 この記事では、がん保険の基本から加入条件、すでにがんになってしまった後の加入の可能性について詳しく解説します。
がん保険とは?
がん保険は「がん」と診断された際に経済的なサポートを提供する保険商品です。通常の医療保険が幅広い病気やけがをカバーするのに対し、がん保険は主にがんの治療に特化しています。この保険では「がん診断給付金」「がん入院給付金」など、さまざまな保障が用意されており、治療費や生活費に充てられるのです。 保険商品によっては、がん治療のための入院や手術、化学療法や放射線治療などに対するサポートも含まれます。また、先進医療に対する給付も特約で選べることがあり、がん治療に特化した充実した保障を提供します。
がん保険の加入条件
がん保険に加入するためには、告知義務が必須です。これは、被保険者の健康状態や過去の病歴、職業などを保険会社に伝えることを意味し、保険会社はこれを基に審査を行います。 がん保険の加入条件は保険会社や商品によって異なり、過去にがんと診断されたことがある場合や現在がんにかかっている場合は、加入が難しいことが一般的です。しかし、がん以外の既往歴があっても、それががんと因果関係が薄い場合は加入可能なケースもあります。 例えば、50歳のAさんは健康診断で高血圧が指摘されていましたが、がんとは無関係の病気です。この場合、高血圧ががんと直接的な因果関係がないため、Aさんはがん保険へ加入できる可能性が高いといえます。一方で、過去にがんと診断されたBさんは、通常のがん保険への加入は難しいでしょう。 ただし、特定の保険会社が提供する「引受基準緩和型がん保険」の対象になる可能性はあります。この種の保険は、通常よりも高い保険料が設定されているものの、がん治療の経験者でも加入が可能になるというメリットがあるのです。