最幸の食体験を提供する「アルギュロス」が西麻布にオープン!
メインディッシュは「いぶさな牛 炭火焼き」です。本日はジューシーで肉のうまみが強い部位の「とうがらし」に炭火の香りを纏わせて焼いています。添えたのは京都産の「白子筍」のみ。食材のおいしさをシンプルに味わう一皿に仕上げています。
年月をかけ養土を幾層にも重ねることで竹の根を深くして栽培する京都「辻農園」の「白子筍」は、地中にあるうちに収穫するのでアク抜きの必要がありません。通常穂先がおいしいとされる筍ですがこれは根元の方が甘く、生で食べるのが一番と言われる逸品です。皮を剥いて塩を振りローストしてシャキシャキとした食感と独特な風味を楽しみます。
ソースは赤ワインと香味野菜と牛のコンソメを煮詰めたもの。味変に五島列島の「ひとしの塩」、和歌山県産「ぶどう山椒」、マダガスカル産の黒胡椒を添えています。熱々にした器の上で山椒や胡椒の香りが高まり食欲をそそります。またメインディッシュに必ず添えられる旬の食材で作るピューレも絶品です。
グランデセールもフルーツを決めることから始まります。本日は宮崎産マンゴーをフレッシュとキャラメリゼして火を入れるという2つの調理法で食べ比べ。「スプーンの上にフレッシュマンゴーとパンナコッタをのせています。
一口で召し上がってください」と、まずはフレッシュの方を。瑞々しく甘みも十分。その余韻に浸りながら次はキャラメリゼを食します。
こちらは薄くカットしたフィナンシェの上に紅茶のムース、マンゴーのピューレとキャラメリゼ、フランボワーズをのせ、メレンゲ、フランボワーズのグラニテ、ホワイトチョコレート、マイクロフェンネルでデコレーションしています。
キャラメリゼしたマンゴーは甘みと香りが確かにフレッシュより際立ちますが、紅茶のムースやメレンゲが調和し、味に一体感を生み出します。
ムースにメレンゲ、キャラメリゼしたマンゴーとこれだけ甘いものが重なるのに食後感が軽い。「10品目ともなればかなりお腹も膨れています。そこに甘くてボリューミーなデザートだと辛いかと思い、食感は軽く、油脂分の少ないデザートを作るよう心がけています」と話すのはパティシェールの白井さん。こういう心遣いはうれしいものです。