ひんやり甘い「アイスクリーム」vs.「シャーベット」太りやすいのはどっち?
シャーベットのカロリーは高い?低い?
シャーベットの場合、100gあたり128kcalといずれのアイスクリーム類よりも低カロリーになっています。 シャーベットは果汁や糖液などをベースにして作られ、なめらかさよりもシャリシャリとした食感とさっぱりとした口当たりからわかるように、植物油脂が加えられることはほとんどないからです。 カロリーだけでみると、「シャーベット」の方が太りにくいということができます。
糖質が高いのは「シャーベット」
では、カロリー以外の栄養素の含有量をみてみましょう。 以下は、それぞれ左から100gあたりに含まれるタンパク質、脂質、炭水化物の数値を示しています。 アイスクリーム:3.9g/8.0g/23.2g (普通脂肪) アイスミルク:3.4g/6.4g/23.9g ラクトアイス:3.1g/13.6g/22.2g (普通脂肪) シャーベット:0.9g/1.0g/28.7g 果物などの繊維分を含まないシンプルな種類であれば食物繊維はほぼ0gと考えられるため、炭水化物は糖質の量と同じと考えて構いません。 アイスクリーム類(※)の糖質はいずれもほぼ同じくらい、シャーベットはそれらよりもやや多く糖質を含んでいることが分かります。 このことから、糖質を気にしている場合、「アイスクリーム」の方がやや太りにくいといえます。 ※…… 混同のおそれがないため、以下「アイスクリーム」と記載。
決め手は「血糖値の上がりやすさ」
アイスクリームにもシャーベットにも一長一短があることがわかりましたが、果たしてどちらの方がより太りやすいといえるのでしょうか? それは、「シャーベット」です。 シャーベットには糖質が多いだけでなく、同時にタンパク質や脂質がとても少なくなっています。そのことが、太りやすさと大きく関係しているのです。 わたしたちが食べ物を口にすると、その中に含まれている糖質は消化を経て血液中に取り込まれ、血糖値を上昇させます。すると、膵臓からインスリンというホルモンが分泌されることで、血糖値が下がります。このように、血糖値は一定に保たれる仕組みがあるのですが、血糖値を下げる過程で糖を脂肪に変えて体に溜め込んでしまうのです。 ちなみに、タンパク質や脂質が同時に含まれていると、血糖値の上昇をゆるやかにすることがわかっています。 このことから、ほぼ糖質の「シャーベット」よりも、ある程度のタンパク質や脂質も含む「アイスクリーム」の方が血糖値の上昇を抑えて太りにくくすることが期待できるのです。