休業要請を全面解除 大阪・吉村知事が会見(全文2)第2波でも同じ措置必要か
どこまでこれが必要だったのか
つまり、僕自身も「大阪モデル」の指標を作り上げていく、その上で専門家の意見を聞いたり、部局ともさまざま議論を重ねていく上で思いましたが、3月の末のころ、つまり僕が兵庫と大阪との往来自粛のお願いをしたり、あるいは夜のお店のクラスターがあるから控えてくださいというのをお願いしたころが実は感染拡大のピーク時であって、そのあと、感染っていうのは実は右肩に下がっていったんじゃないかという、この議論があろうかと思います。つまり緊急事態宣言中の、このいろんなお願いをした、これは当時は振り返ってみるとどんどん感染者も増えてるし、初めてのことなので、これは必要な措置だと思いますが、ただ、今、冷静にもう1回考えなきゃいけないのは、どこまでこれが必要だったのかっていうのは、僕は冷静に考えるべきだろうというふうに思ってます。 これはこれから二度とないっていうんだったらまだいいのかもしれませんが、これが二度三度、同じ波が来たときに、本当に同じような措置をする必要があるの? っていうのを、それをしない限りは感染の急拡大って本当に、いわゆる医療崩壊が起こるような感染の急拡大っていう、本当に抑えられないの? っていうのは冷静に分析しないと、府民の生活が持たないんじゃないかというふうに思ってます。
何が一番効果的だったか検証すべき
1回目は仕方がないと思うんですね、1回目は。でも今度は2回目ですから、1回目の経験があります。いろんな「大阪モデル」の数値を検証してると、実は緊急事態宣言が出されたころはもうピークが下がってきてたんじゃないか、そういった論点も僕はあるかなと思います。実効再生産数で見ても、一番高かったのは3月、まさに同じ下旬のころで、これもたまたま一致したので僕もあっと思ったんですけど、4月に入ってからは実効再生産数は1を切っているという状況です。これは緊急事態宣言が必要なかったという意味ではなくて、振り返ってみて何が一番効果的だったのかというのはやっぱり検証しなきゃいけないと思います。 K値の数値というのを阪大の中野教授が出してますが、阪大の中野教授が出したK値においても、緊急事態宣言前から調査をすると、実は緊急事態宣言の期間っていうのはもうすでにピークアウトになってて、なんらかの原因でその前にすでに、実はピークっていうのは頭を抑えてたんじゃないかという、そういう学者さんもいらっしゃいますので。 とするならば、もし同じようにまた20人、30人、40人と、大阪は90人まで増えましたが、もちろん医療崩壊しない医療の体制は今もちろん強化していますが、その範囲内でということですが、本当にそこの再検証がないと、同じことをまたしなきゃいけないということになるんです、同じぐらいの数が増えてきたときに。でも実際はそれは必要じゃないんじゃないかっていうのが、ここはちょっと、もし数が増えてくるときに、そういうお願いをしないということのほうが実は政治家としては勇気が要ることになりますが、ただ、本当に必要なのはどういうところなの? っていうのは、僕は検証しなきゃいけないんじゃないのっていう、そういう基本的な考え方を持っています。 ですので、これは今、感染が少ないですから、ちょっと落ち着いたときに専門家会議も開いて、大阪の専門家会議の意見なんかも僕はぜひ聞いてみたいなと思います。それはなんのためかっていうと、あれは必要だったな、必要じゃなかったなとか、そういう結果論をああだこうだ言うつもりはまったくなくて、緊急事態宣言は僕は必要だったと思ってます。ただ、第2波、第3波が来たときにまた同じことをするのっていう議論はやっぱり今のうちにしておかなきゃいけないし、必要なことっていうのはどのぐらいまでなんだろうっていうのを検証しておく必要が僕は、これはどこまで追求できるか分かりませんけど、あるんじゃないかなと思います。