大阪府が新型コロナウイルス対応「避難所運営マニュアル」策定
大阪府が新型コロナウイルス対応「避難所運営マニュアル」策定
6月に入り本格的な大雨などの時期を迎える前に、大阪府は避難所における新型コロナウイルスの感染防止対策マニュアルを策定した。大阪府の吉村洋文知事は、3日に行われた定例会見で「今までは避難所一辺倒でしたけど、密を避けるためにいろんな選択の避難の場所を確保する」と話している。 【中継録画】大阪府・吉村知事「無観客ライブの事業支援を考えている」(2020年6月3日)
適切な避難所運営につなげていけるよう新たに策定
大阪府の発表によると、大阪府内市町村が避難住民の多様なニーズに応じた避難所運営を実施することができるよう、「避難所運営マニュアル作成指針」を策定し市町村への支援を行ってきた。 しかし、新型コロナウイルス感染症がまん延したことから、まん延時における自宅療養者や濃厚接触者の避難スペースの確保、避難所における「3密対策」に伴う、ホテルや旅館、学校の空き教室等の新たな避難所として活用するなど、各市町村が感染防止対策の徹底を図り、適切な避難所運営につなげていけるように「新型コロナウイルス感染症対応編」を新たに策定したという。
可能な限り多くの避難場所を確保
発表されたマニュアルによると、避難所における感染症まん延防止を図るため、自宅療養者、濃厚接触者及び一般の避難者を区分した避難所や避難スペースの確保、各避難所でも身体的距離を確保し3密を回避するためのスペースが必要となる。 そのため、指定避難所に加え、新たな避難所や避難スペースの確保、また親戚や友人の家など「可能な限り多くの避難場所」を確保することなど、具体的な対応策をあらかじめ検討することが必要としている。 また、大阪府も指定避難所となっていない府有施設の避難所活用について検討を進めるほか、市町村のみでホテル・旅館などの確保が困難な場合には、大阪府も協力しその確保に努めていくという。
自宅療養者と濃厚接触者については保健所から事前に説明
会見で吉村知事は、災害が起こる前の対策として、コロナウイルスの陽性者で自宅療養されている人、陽性にはなってなくても濃厚接触者という人など自宅療養者と濃厚接触者については、保健所から事前に「もし災害が起きたらここに避難してください」という通知を行うと説明した。 また、保健所と各市町村の危機管理部局が連携し、災害発生時に自宅療養者や濃厚接触者がどこへ避難するかを事前に決めておくことで、事前に選定した専用の避難所や避難スペースがあるため、新たに陽性になった自宅療養者や濃厚接触者に対しては「あなたの市町村においてはここがそういった陽性者の方や濃厚接触者の方の避難所になるのでこちらに避難してください」と記した書面で、毎回お知らせするとしている。