審判不手際による“大混乱”「併殺問題」でヤクルト高津監督が猛抗議…いったい誰の何が悪かったのか?
何度も両手を広げるジェスチャーをしながらの怒りの抗議は約14分間にも及んだ。その間ヤクルトの全選手がベンチに居残り、山田、青木らが大きな声で高津監督の抗議を後押しするアピール。次打者の塩見らはヘルメットをかぶってバットを持ち出場の準備をしていた。 中日ナインは全員ロッカーに引き上げて誰もいなくなっていたが、観客のほとんどはスタンドに残り行方を見守っていた。 スポーツ紙などの報道によると高津監督は抗議理由を「(塁審は)ハッキリとしたジャッジをして欲しかった。(アウトのジャッジがあれば、三塁走者は本塁に突っ込まなかった?)もちろんそう。審判の説明も明らかに違うなと思うところがあった。残り三十数試合の大事な佳境。引き下がれなかった。納得できないことだらけ」と明かしたという。 もし京田がベースを踏んだ時点でフォースアウトのジャッジがなされていれば、ランダウンプレーもなく、当然、三塁走者も突っ込んでおらず、ゲームはまだ続行していたという抗議だ。 高津監督が抗議をあきらめた後に責任審判でもある丹波球審がマイクを持って「ただいまのプレーについて説明します」と場内に説明した。 「ランダウン中に、京田選手がセカンドベースを踏んでいました。それについて中日側よりリクエストがあり、確認した結果、踏んでいたことを確認したので、ランダウン中にホームで2アウト目が成立。最初にセカンドで2アウト目が成立。ホームのタッグプレーで3アウト目が成立で試合終了です」 高津監督の抗議内容も、京田がベースを踏んだ時点でなぜジャッジされなかったのかの理由もわからず、まったくの説明不足。 ヤクルトナインは誰ひとりベンチを動こうとせず村上、山田らも大きな声で不満の意を示した。その様子を見た丹波球審がヤクルトベンチを訪れると、宮出ヘッド、衣川バッテリーコーチが再度抗議したが、そこに高津監督が現れ、全選手に向かって何やら言葉を発して両手をポンポンと叩き、全選手をベンチから引き上げさせた。 一方の与田監督は、対照的に「難しいプレーだったが選手は冷静にやってくれた」と胸をなでおろしていた。