日大が記者会見 前理事長逮捕受け(全文2)理事会そのものが形骸化
理事会はなぜ暴走を止められなかったのか
朝日新聞:朝日新聞の三浦といいます。最初、田中理事長と永久に決別するとおっしゃいましたが、その後、各種質問で田中体制がどういう体制だったのかっていうのを、決別という言葉のわりに田中さんがどういう体制だったのかっていうのがよく分からないんですが、そこをあらためて教えてください。理事会はほかの理事の方、30人以上いると思うんですが、それがなぜ、田中さんが暴走したのであればそれを止めることができなかったのでしょうか。お願いします。 加藤:まず今回の事案におきましても、やはり井ノ口等との関係においてわれわれがチェックできなかった、そういう体制、それはもうまさに反省すべき点であるというふうに思います。その体制、2番目のほうの、なぜ30人が反対できなかったのか、なぜ井ノ口が理事として権勢を振るうような体制がつくり上げられたのかっていうことについては、1つはやはり理事、お互いに理事が監視できる、そういうシステムが出来上がっていなかったこと、これが1つ大きい問題であるというふうに考えております。 ただ、そういう井ノ口を校友会の評議員として選出し、そしてまた理事として、校友会の理事として選任していく過程、これは校友会を利用してそういう形をつくり上げていく体制、そういったものについても今までわれわれチェックできてこなかったということになります。
互いのチェック機能が十分に働いていなかった
基本的に、先ほどにもお答えしたとおりでございますが、やはり理事の選出過程においてある程度の、田中前理事長が力を持っていたということが1つの、いわば、田中理事長の意見がある程度優先されるような体制づくりを築き上げてしまったんではないかという形では考えております。従って、それに対して今回は新たな制度を設けて理事の選出、評議員の選出についてもまったく新たな形として、今までの体制とは決別していこう、そういうふうに考えているところでございます。 30人も理事がいてなぜそれをチェックできなかったのか、それが一番大きい問題でございます。われわれ、やはり理事会そのものが形骸化し、かつ報告会のような形になっていたこともございます。事業部からの報告も、実はほとんど決算報告と本学への寄付額以外、報告されることもなく、実は過ぎ去っていった。われわれ、それをチェックすることもしていなかったということで、大変反省しているところでございますが、そういうお互いのチェック機能が十分に働いていなかったということは大変、いわば大きな問題点であったというふうに反省しているところでございます。 従って、今後はやはり、今、本学の理事はほとんど卒業生等で占められております。そういうことのないよう、ある程度、外部有識者等の意見を聞きながら多くの意見が反映されるような体制づくりを目指していきたいというふうに考えているところでございます。以上です。 司会:それでは次の方、お願いしたいと思います。それでは1番目の列の一番後ろで手をあげてらっしゃる方。 【書き起こし】日大が記者会見 前理事長逮捕受け 全文3に続く