「THE NORTH FACE」ハイスペックモデル「Mountain Down Jacket」とブランドのルーツが感じられる「CAMP Sierra」の歴史を紐解く
「THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)」のダウンジャケットというと種類も多く、名品と呼ばれるモデルがいくつも存在する。8,000m級の登山用に作られたものから、冬の日常生活を快適にしてくれるものまで用途もさまざまだ。 今回は株式会社ゴールドウイン ザ・ノース・フェイス ライフスタイルグループMD 飯島和宏さんに冬のアウトドアやタウンユースにおすすめの「Mountain Down Jacket(マウンテン ダウン ジャケット)」とTHE NORTH FACEのルーツが感じられる「CAMP Sierra(キャンプ シエラ)」がどうやって誕生し、今に至るのかを伺った。
Mountain Jacketを知るとMountain Down Jacketがわかる
Mountain Down Jacketを紐解くにはまずMountain Jacket(マウンテン ジャケット)の話にさかのぼるようだ。Mountain Jacket誕生からMountain Down Jacketへどう進んでいったのかをお話しいただこう。
「THE NORTH FACEの創業から現在までは、1960年代後半~1980年代と1980年代後半~2000年代、そして、それ以降~現在の3つのセクションに分けられると考えています。その1980年代後半~2000年代が、8,000m級の登山やいわゆるアルパイン・クライミングに対応したウエアをリリースしはじめ、テクノロジーとしても非常に発達した時期でした。Mountain Down JacketのもととなったMountain Jacketは、1985年に誕生した8,000m級の登山に対応するために作られた、山岳用の防水シェルになります。 大きな特徴としてはタスランナイロンという素材を使った2層のGORE-TEX素材を採用していることですが、その他にも、肘や肩が切り替えになっているデザインが、今ではTHE NORTH FACEのアイコニックなものになっています。なぜこのデザインになったのかがポイントで、バックパックが擦れる肩、クライミング中に擦れる肘を摩耗に強いCORDURA NYLON(コーデュラ ナイロン)で補強しているからなのです。 1985年当時のCORDURA NYLONは黒しかなく、この黒で切り替えしたというのが後々THE NORTH FACEのデザイン的なアイコンとして継承されることになっていきます」