市川海老蔵さんが記者会見(全文)五輪・パラ期間中に海外客向け公演を企画中
歌舞伎俳優の市川海老蔵さんは13日午前、東京都千代田区の外国特派員協会で記者会見を行った。 【動画】市川海老蔵さんが会見、歌舞伎観を語る ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「市川海老蔵さんが会見、歌舞伎観を語る」に対応しております。 ◇ ◇
若者に歌舞伎の魅力を伝えるための取り組みは?
司会:おはようございます。本日、非常にたくさんの方にお越しいただいていることに、光栄に思っております。私自身は2回ほど、以前に海老蔵さまを取材させていただいたことがあるんですけれども、それは2010年、そして2016年、イギリス、そしてアメリカのパフォーマンスに行かれる前の取材のことでした。初めて見させていただいたときは『伊達の十役』をされているときだったんですけれども、その中にもありますように、海老蔵さんは本当にさまざまな役をご自身で自分のものにするという才能があるということです。 日本にいる海外のジャーナリストとしては、外交のことも、日本の文化を説明するときに歌舞伎という言葉を使いまして表現することが多いんですけれども、パフォーマンスのようなものなんだけれども自分にはよく分からないというときに使うことがあるんですけれども、海老蔵さんは本当に誰よりも歌舞伎を海外にも説明をし、そして日本の文化、歌舞伎のことを海外の人たちに説明していくことを誰よりも貢献をされた方でございます。本日は早速、質問のほうに入りたいと思いますが、あらためて、ようこそ。 最初は幾つかの質問を司会のほうからさせていただきまして、そこから会場のほうにオープンにさせていただきます。 過去には日本の人口問題、ジャーナリストとしてもわれわれもよく取材することがあるんですけれども、日本の高齢化についての発言の以前されたことがあるんですけれども、歌舞伎でも同じような影響があるかと思います。観客が高齢化をして、そして人口が減ってしまっているという現象があると思うんですけれども、若い人たちに歌舞伎の魅力を伝えるための取り組み、そして今後の計画について教えてください。 市川:はい。私。まずは、本日はお招きいただきまして誠にありがとうございました。先ほどご紹介いただきましたが、重複しますけれども市川海老蔵でございます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。 そうですね、人口が減ってきている、高齢化しているという、さまざまなことは、歌舞伎のみならず日本の国全体的な大きな問題の1つであって、日本人が認識していることと別に、海外の方々がよりそれを本当に認識していることを今知って、また、われわれも再認識していかないといけないなと感じるんですけれど、歌舞伎のほうですとやはり、基本的には日本の伝統でございますので、若い方よりもご高齢の方がご観劇してくださる割合が高うございます。その中でやはり、若い方にも歌舞伎をもっと見ていただきたい、そして今まで歌舞伎を愛していただいている方々に、より歌舞伎を楽しんでいただきたいということで、一番重要なのはやっぱり伝統文化ですから古典です。 もっとも、先人たちが賢明に作り上げて、それをつなげてきた伝統文化のものが最も重要でございます。しかしながら、時代というものが流れて、判官びいきとか、本音と建前ですとか、日本人の美意識というものが、近年、だいぶ変化してまいりました。そうした中で、それをやっていても、歌舞伎役者なり伝統文化側のエゴになってしまう可能性もあると、そういうことも含めて、若い方ということを1つ多く見ていただこうということで、私の場合は自主公演で『ABKAI』というものですとか、『古典への誘い』というものですとか、『六本木歌舞伎』という、歌舞伎の古典の技術を使いながら若い方も楽しめると。 そしてまた、先ほどおっしゃっていましたが、海外の公演をさせていただくことによって歌舞伎というものが海外でどういうふうに認識してられるのかなということを若い方が見て、そして、じゃあ1回は海老蔵の歌舞伎を見てみたいじゃないかというふうに思っていただけるような行動を、日々、意識して過ごしています。ちょっと長かったかな。大丈夫? 通訳:大丈夫です。