この先の日本のかたち 「自動車の楽しさ」の未来 ぶかっこうなクルマ いすゞピアッツァ【復刻・徳大寺有恒「俺と疾れ!!」】
■この先の日本のかたち
(父親が自動車組み立て工場に30年あまり勤めたという読者の方からの、自動車工場の海外への移転などによって、自動車工場が今後日本からなくなっていくのか、日本の国のかたちも変わっていくのだろうか、という声に) お父さん長い間お疲れ様でした。 確かに日本は人件費が高いので、国内で製造すると割高になります。日本の各メーカーは必死に国内に工場を残そうとしていますが、東南アジアやインド向けの低価格車を国内で作ることは難しいと思います。 いっぽうで技術を次の世代に残すことはとても大事なことです。ものづくりという言葉が最近よく聞かれますが、大企業が海外に移転すればサプライヤーもそちらに行き、中小は置いてけぼりとならざるを得ません。 その結果空洞化を生むようなことになってはならず、今後は国内の製造業に向けた優遇措置などを政府が真剣に考えなければなりません。もう一つ、お父さんのように自動車に関わった人生が幸せであり続けなければなりません。
■女性にオープン
(最初に買ったクルマがユーノス・ロードスターで、その時にいろんな峠道をオープンにして走った楽しさが忘れられませんというOLの方からの、「徳大寺さんが女性に勧めるオープンモデルはどんなモノがあるか教えてください。またオープンに乗る時に注意すべきことがあれば教えてください」というお便りに答えて) MINIやシトローエンのカブリオーレはいいですね。きっと忙しい主婦の仕事の合間に自分を取り戻せるでしょう。 オープンは髪や顔の化粧がグチャグチャになりますが、これはもうご存じでしょう。それでも、オープンはそれ以上の価値があると思います。 主婦であろうとたとえわずかな時間であっても自分を取り戻す大切さはお金で買えないものでしょう。 一人のドライブはきっとご主人のこと、ご近所のことなど多くのことを考えさせてくれるはずです。 そして再び家庭を大切にして仲よくやってください。クルマは特別なものはいりません。一人でいかにリラックスできるか、このことが大切なのです。