「どんどん失敗してもいい」アース製薬 代表取締役社長CEO・川端克宜 若いビジネスマンに“失敗のススメ”その真意とは?
◆もし20歳になったら何がしたい?
岡本:20歳と言えば、ちょうど就職活動をする世代だと思うのですが、もし、今20歳だったらどういった選択をされますか? 川端:僕らの時代だと20歳だとまだ就職活動は始めていなかったと思うんですよ。そういう意味では、今のほうがスピード感があるなと思います。昔は超アナログ時代で、当時は携帯電話もなかったですからね。20歳という楽しい時代に今のスマホとかSNSといったものがあったら、がっつりとハマっていたと思います。今の時代は情報過多って言いますけど、それはそれでいいなって思いますね。 岡本:今はデジタル社会と言われていて、伸びてきている業界も日々目まぐるしく変わっていると思うのですが、もしご自身のキャリアがなかったものとして考えたとき、どういった業界で働くのが面白そうだと感じますか? 川端:それこそ20歳ぐらいに戻っていたら、デジタル業界も面白いのかなって思いますよね。今の自分が持っているスキルを考えるならば、想像はつかないです。僕らの時代の就職活動って、人気が高い仕事は銀行とか証券会社だったんですよ。情報関係の会社は当時まったくなかったわけです。すべてにおいて昔と今は全然違うから、比較するものでもないかもしれないですね。
◆若いうちに失敗は経験したほうがいい
山本:ここからは次世代へのキャリア開拓ということで、川端さんがキャリアアップしたい人や学生へ伝えたいことをお伺いしたいと思います。 岡本:今の新卒や第二新卒に企業として求められている働き方はどういうものだとお考えでしょうか? 川端:これから会社に入る人、特に1年目の方には、どんどん失敗したらいいよと(伝える)。無理やり失敗する必要もないんだけど、やった結果うまくいかなくても全然いいんです。あえて言いますけども、新入社員がする失敗ぐらいで会社がおかしくなるのであれば、その会社がおかしいわけですよ。 山本:たしかに! 川端:失敗をしてもそこから得られるもののほうが、たぶん多いと思うんですよね。歳を取ってから「知らんかった!」はカッコ悪いですし、知ったかぶりをしなきゃいけない場面も出てきたりするじゃないですか。そうならないように、できるだけ失敗はしたらいいんじゃないかなと思います。