体感温度は湿度で決まる!加湿器の正しい選び方と設置のコツを家電のプロが解説
加湿の仕組みによって加湿器は4種類に分けられる
ひと口に加湿器といっても、加湿する仕組みの違いによって大きく4種類に分けられます。それぞれの特徴やメリット・デメリットを教えていただきました。
1.超音波式
「タンク内の水を振動板で振動させ、ミスト状にして出すタイプの加湿器です。最も商品数が多く、家電量販店だけでなく雑貨店などでも見かけます。白い煙のようなミストがふわっと出るのが特徴です」 メリット 「音が小さいことと、消費電力が少ないこと。あとはデザイン性が高いものが多く選択肢が豊富です。手ごろな価格の商品が多いのもポイント」 デメリット 「タンクをきちんと洗浄しないと、タンク内に雑菌が繁殖し、ミストと一緒に雑菌をまき散らすことになるので、こまめなお手入れが必要です。また、水に含まれるミネラル成分が結晶化して本体内に残ってしまうことがあります。ふとした瞬間にこの結晶が外に出て、家具などにつくとなかなか取れず厄介なので、きちんと掃除ができる人に向いたタイプといえるでしょう」
2.スチーム式
「湯沸かしポットと同じ構造で、タンク内の水を沸かして発生した蒸気で加湿するタイプです」 メリット 「グツグツと沸かした蒸気が出るので、部屋が暖まりやすいのが特徴です。また、沸騰させることで雑菌の繁殖が抑えられ、衛生面でも優れています。お手入れも簡単で、ポットと同じようにタンク内の水を捨てて中を軽く洗うだけ。昔から存在するタイプではありますが、衛生的なことからここ数年人気が高まっています」 デメリット 「お湯を沸かすのにパワーが必要なので、消費電力は高くなります。また、吹き出し口が熱くなるので、小さいお子さんがいる場合は触れないように注意が必要です。人気が高まっていることもあり、最近、このタイプの加湿器による火傷などのトラブルが増えているので、取り扱いには注意しましょう」 象印の「EE-TA60」(実勢価格2万8320円・税込)はスチーム式の代表格。「ポットをそのまま加湿器にしたような見た目が特徴的なロングセラー商品です」