球界大御所が喝!コリジョンは一刻も早く改正せよ!
もうコリジョンなんていらない。そんな声が球界の内外から大きくなっている。 15日のヤクルトーソフトバンク戦では7回無死二、三塁から、坂口の一塁へのゴロで、三塁の荒木が突入して、本塁クロスプレーとなったが判定はアウト。ソフトバンクの鶴岡の左足が走路にかかっていたため、真中監督は、コリジョンの適用をアピール。約5分間、リプレー検証がなされたが、判定が覆らず、真中監督は「あれでコリジョンを取らないのはおかしい」と怒りを口にして球団はNPBに意見書を提出する方針。 14日の広島ー西武では、さらに悲劇が。2-2で迎えた9回2死一、二塁、赤松の中前打で本塁をついた菊池に、西武の上本捕手が、ワンバウンド送球にタイミングを合わせながら下がってタッチ。このクロスプレーに木内球審はアウトを宣告したが、広島の緒方監督が「捕手が走路に入っていた」とコリジョンルールの適用を訴えて猛抗議。審判団は、約10分間にわたる長いリプレー検証を行った末に、場内アナウンスで「コリジョンルールを適用してセーフとします」と、判定を覆して広島のサヨナラ勝利となったのだ。 試合後、西武の田辺監督が「野球にならない。送球がそれているんだから、走路に入らないと捕れない」と怒りをあらわにすると、球団サイドはNPBに対して判定基準の説明を求める質問書を提出した。 5月10日に甲子園で行なわれた阪神ー巨人戦でも、それたボールを捕球してタッチをした原口がベースを跨いでいたことから、コリジョンが適用され、阪神はNPBに対して質問書を提出。後日、NPBの代表者が、金本監督と阪神フロントにもう一度ビデオ映像を見ながら説明を行うという事態となっていた。 コリジョン適用によるサヨナラゲームは、もっとも恐れていたケースだが、NPBは阪神が質問書を出した後も、特にコリジョン適用に関するガイドライン、基準を変えておらず、今回西武にとっての大きな悲劇を引き起こす結果につながり、コリジョンの適用基準に対しての改正を求める声がさらに高まっている。 ヤクルト、西武で監督を務めた“大御所”広岡達朗氏も「すぐにでも改正すべき!」という意見を持つ。 広岡氏は、「ルールでは、それた送球を捕球するために走路に入ることは許されている。それをビデオに頼らねば、ジャッジのできない審判は、無能としか言いようがない」と、一刀両断。 広岡氏は、阪神ー巨人、広島ー西武、いずれにケースも「明らかなアウト」という見立てだ。