球界大御所が喝!コリジョンは一刻も早く改正せよ!
「そもそもコリジョンルールの採用は、本塁の危険な衝突プレーを防止して怪我人が出ることをなくすのが目的のルールだ。誰が見ても怪我を誘発するような走者の危険なタックル、本塁ベースをすべて隠すような完全なブロックだけを禁止すればいいだけの話で、ここまで腫れ物に触るようなルールで固めてしまうと、スライディングや、キャッチャーのブロッキングのプロの技術はなくなってしまう。忍者のようなスライディングが見れても、スリリングなクロスプレーがみれず、もう野球ではなくなってしまう。ただちにコミッションが、号令をかけて改正すべきなのだ」 広岡氏は、具体的には、キャッチャーはホームベースの一角をしっかりと見せておけば、ベースを跨いでいてもOKとし、走者もキャッチャーに体当たりするような危険なスライディング以外は認めるべきだという考え。今回導入のコリジョンルールはあまりにも厳格すぎて、本来の主旨から離れている訴える。 「メジャーも、導入1年後に、適用範囲を変更している。これだけコリジョンで現場もファンも混乱しているのだから、NPBはコミッションが音頭を取ってスピード感を持って柔軟に対応すべきだろう」 勝負を決めるクロスプレーまでもが、厳格な現状のコリジョンルールで縛りをかけられていれば、野球の醍醐味は間違いなく失われる。プロ野球はチケットを買ってもらったお客さんに見てもらう興行なのだ。そこからエンターテイメント性が削がれてしまえば、アマチュアの競技会でありプロ興行ではなくなってしまう。 もはやコリジョンルールの改正に異論を唱える向きはないだろう。 あとは、どう変えるか、改正の時期をいつにするのかという議論になってくるだろうが、これ以上の悲劇を繰り返さないためにも、オフに議論して、来年の春季キャンプから各球団を回って改正点を確認するなどと悠長なことは言ってられないと思う。広岡氏の提案のように早急に改正点を決める議論をスタートさせねばならない。 (文責・駒沢悟/スポーツライター)