猫ひろしコロナで打撃、めげない秘訣とは 後輩家族が感染も…
リオ五輪は最高 ゴールしたらもう芸人、と踊ったら…
その流れが、3月から自身の公式チャンネルを始めたというYouTubeにも活かされている。 「コロナで家にいると、小学生の娘に『お父さんは、何休みなの?』って聞かれて、こりゃまずいにゃーとYouTubeを始めたんですけど、芸を披露するよりラン(走り)についてやったほうがウケがいいんですよ。視聴者からも『猫さん、ランナーとして尊敬しています』とか言われ、もうお笑いやめようかと(笑)。それは冗談としても、去年、本田圭佑さんの『僕が1万円を払うのでサッカー教えさせてください』って企画が盛り上がっていたのを見て、僕も1万円分の猫ひろしグッズあげるからランのメニュー作らせてください、とやったんですよ。そうしたら一般のランナーの方ですが1名決まったんですよ」 陸上競技などの経験もなく、テレビ番組がきっかけで30歳から始めたマラソンだが(現在は42歳)、いまではすっかり猫の人生に欠かせないものとなっている。 「リオ五輪で完走したときは、最高でした。ゴール地点で音楽がかかってるんですけど、ゴールしたらもう芸人ですからコースに戻って曲に合わせて踊ってたんですよ。そうしたらカンボジアコールが起こって。カンボジアの人たちからも『小さなカンボジアを大きく広めてくれてありがとう』と言われて、少しは猫の恩返しができたかなって」
普段通りに、できることをしっかりと続けよう
いま大事にしていることは、そんな美しい思い出だけではなく、普段通りに、できることをしっかり続けるということ。 「いまは一人で練習しているし、マスクをつけているから苦しいし、かったるいんですけど、そこでやめちゃうと1年後とか2年後、自分にがっかりしちゃうと思うんです。他の人にも勧めているんですけど、もし走れなかったら、朝はやく起きて小銭をもって散歩でもいいんです。途中でごはん食べてもいいから、午前中いっぱいぐらい歩く。それだけで筋力の衰えが違ってくるので、コロナが落ち着いた頃にすぐ練習が再開できます。無理しなくていいんで、最低限のことはしといたほうがいいと思います」 最近では、シンガーソングライター・中村ピアノと「猫ピアノ」なるユニットを結成し、7月のリリースを目標に「猫ひろし公式マラソンソング」を制作中とか。「マラソンも世の中も盛り上げていけたら」と目を輝かせる。 (取材・文:志和浩司)