梅雨入り前から〝梅雨イサキ〟が絶好調!千葉県大原港『つる丸』
「デカいの釣りに行きます」船長の宣言は現実のものとなった!
船内は好釣果。誰しもに心地よい疲れが出始めた7時50分頃、船長から「デカいの釣りに行きます」とアナウンスがあり、船を走らせることしばし。気付けば雨風も凪いで、雲の切れ間に青空が覗いていた。 釣り方はそれまでと一緒なのだが、アタリがあってハリ掛かりはするものの、ファイト中にハリスを切られたりハリが外れたりと〝バラシ〟が相次いだ。ドラグを効かせて慎重なファイトをすると、これまでより確実に大きいイサキが取り込まれてくる。この流しで上がったのはアベレージ38cmの文句なきジャンボイサキ。 釣れるペースはそれまで釣りを楽しんだポイントに軍配が上がるものの、大型狙いもまた別の趣があって楽しいものだ。しかも、この大きさに驚いていると「もっと大きいのが釣れるところがある」と船長。この日は潮型が悪くその場所に入れなかったが、みなさんの釣行で是非、確かめて頂きたい。
船長に聞く「イサキ釣りのコツ」
大原沖のイサキについて、若船長こと岩瀬正尚船長に話を聞いた。 ──今期のイサキ、例年に比べていかがですか? 正尚船長「今年はホント早いです。例年はまだ全然太ってない時期なのに今年はもう脂すごい乗っちゃってるから。早めに来てください」 ──釣り方のコツは? 正尚船長「コマセの撒き方が一番重要なんだけど、自分の撒いたコマセの中に、仕掛けを入れることができれば魚は喰ってくると思います。ハリスの太さは、太いと喰ってこないです。1.75号まで。2号だと条件が揃わない限り、だいぶ喰いが落ちます」 やはり船宿仕掛けを使っていれば間違いない。船でも購入できるので、手詰まりになったら船長や上乗り役の大船長に声を掛けるのが得策だ。釣れるタイミングでどれだけ釣ることができるかが、釣果の分かれ目となるこの釣り。手前祭りなどのトラブルを起こさないよう、さらに手返しアップを心掛ければ、釣果は充分期待できそうだ。
数も型も大満足、このタイミングを逃さずに!
この後も順調に釣れ続いたが、イサキとは全く異なるレンジのシマアジと思しき反応に、複数の釣り人の竿が引き絞られる一幕も。残念ながらこの日はリリースサイズのシマアジしか取り込めなかったが、色濃い魚探反応とアタリの多さに今後も期待大だ。 かくして、この日の竿頭はイサキ40匹を獲った常連の古山さん。他にもマダイやメジナなど多彩なゲストフィッシュもあり、帰港後に配布される氷を追加したらクーラーはちょうど満タン。重たいクーラーを手に、みなさん笑顔の帰港となった。 取材日には「反応のわりに喰ってこない」と言っていた船長だったが、この日を境に釣果は急上昇中。連日、竿頭は“定量”と呼ばれる釣って持ち帰る上限の50匹を達成して、遂には「クーラー満タン早上がり」との情報も届いた。梅雨を待たずに最盛期に突入した大原沖のイサキ。数もサイズも魅力だが、その食味もまさに今が盛り。沢山釣れる楽しさと、釣り人だけが味わえる旬の味。2024年初夏を代表する釣り物として、強くお薦めしたい。
□千葉県大原港『つる丸』 住所:千葉県いすみ市深掘1885-12 電話:090-4377-5777(定休日:第1・3月曜日) 【イサキ乗合】 乗船料金:男性12,000円(コマセ・氷付き)※女性/中学生/小学生割引きあり 集合時間:4時 ※時期により変動あり 出船時間:4時30分頃 ※準備でき次第 レンタル:救命胴衣、貸し道具(無料) ※船宿仕掛け(500円)
川添 法臣:釣りビジョンAPC。6歳から釣りに親しみ、海・川・釣堀・湖のルアー・フライ・餌釣りにのめり込む