甘いものさえ控えれば肥満や糖尿病を予防できる?<3時のおやつ>のメリットとは?糖尿病専門医「全く甘くないあのお菓子にも実は糖質が…」
◆「3時のおやつ」は毎日欠かさない 先に結論を申し上げます。いわゆる「3時のおやつ」の是非について、絶対にこれが正しいという見解を示すことはできません。 一長一短といいますか、おやつを食べることによるメリット、デメリットが両方存在するからです。よってここでは、両者の間をとった折衷案、妥協案を提示したいと思います。 まずは、食べてもいいとする理由から説明しましょう。 正午から午後1時くらいの間にランチを食べると、食後は血糖値が上がりますが、90分を過ぎたあたりから徐々に下降に転じます。 ちょうど下がりきるのが午後3~4時くらい。まさに、おやつのタイミングです。 ここで甘いものを食べると、下がってきた血糖値を安定させることができます。低血糖は百害あって一利なしなので、メリットは計り知れません。 これが、3時のおやつは理にかなっているといえる側面です。 何も食べなければ、脳がうまく働かず、優れたパフォーマンスを発揮できなくなるでしょう。
◆3時のおやつのデメリット では、どうしてもろ手を挙げて食べることを推奨できないかというと、糖質を摂りすぎることによって血糖値を急上昇させる可能性が生じるからです。 脳にダメージを与えるだけでなく、疲労、眠気、イライラ、集中力の低下といった、まったく歓迎できない状態を引き起こします。 それが睡眠不足につながり、翌日の仕事や勉強の生産性の低下をまねくことは火を見るよりも明らかです。 食べないのも良くない。食べすぎるのも良くない。であれば、両者の間を取ろうではありませんか。 3時のおやつは食べるけれど、少量にとどめる。これが結論になります。 ケーキ1カットやあんパン1個は完全にアウト。チョコレートや飴玉を1~2個程度ならOK。この基準をひとつの目安にしてください。 ※本稿は、『ミスター血糖値が教える 7日間でひとりでに血糖値が下がるすごい方法』(アスコム)の一部を再編集したものです。
矢野宏行
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