「炭水化物は太る?」「小麦粉は避けるべき?」は本当なの?【食と健康】に関する6つの迷信を栄養士が暴く
「筋肉をつけるには、タンパク質をたくさんとるべき?」「乳製品は体に悪い?」「グルテンは避けたほうがいい?」「炭水化物は太る?」「痩せていないと不健康?」 【写真】 睡眠の質を高める10の食習慣を管理栄養士が指南 インターネット上でたびたび見かける、食や栄養に関する疑問や迷信。これらの情報のなかには、事実ではないものも混在している。SNS上に現れる自称“健康の専門家”たちによって、誤解を招く情報が発信され、事実が曖昧になることも。 ここでは、そのなかでも特によく目にする、栄養にまつわる6つの迷信やウワサについてエキスパートが徹底解説。その真偽をぜひ確かめてみて。 ※この記事は、海外のサイトで掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。
炭水化物を食べると太る?
「炭水化物は、『食べてはいけないものリスト』に入れられてしまうことが非常に多いです」と話すのは、食事に関する情報を発信する「Dietitian UK」の摂食障害専門栄養士であるプリヤ・テューさん。 「まず栄養士として、私はどんな食べ物も“良い”や“悪い”で分類されるべきではないと考えます。たしかに、より栄養価の高い食べ物をとる人もいれば、超加工食品(UPFs=ウルトラプロセスフード)を多く摂取する人もいるかもしれません。しかしどんな食品であっても、私たちの食生活のなかに居場所はありますし、炭水化物もそこに含まれます」 「実際に、炭水化物は体のエネルギー源として重要な役割を果たします。つまり、さまざまな栄養素をとったときに、体は脂質やタンパク質よりも炭水化物をエネルギー源として選ぶということです。体内で炭水化物をグルコースに変換し、それをエネルギーとして使うか、筋肉や肝臓にグリコーゲンとして蓄えて、1~2日後に使うかを選択しています」 「『炭水化物は脂肪として蓄積されますか?』という質問の答えは『イエス』ですが、それは炭水化物を食べすぎた場合(一度にたくさんの量を食べるだけではなく、継続的に大量に食べた場合)の話です。必要以上のカロリーをとれば脂肪になりますが、炭水化物が特別に太るということではありません」 しかし、「炭水化物の種類によっては、体と健康に影響を与える可能性があります」と続け、血糖値を大きく上昇させる“精製された白い炭水化物”を食べると、BMI値が高まる可能性があるという2005年の研究結果について述べている。 「ただし、炭水化物のすべてが体重に影響するというわけではなく、血糖値への影響を抑えるためにも、全粒穀物の炭水化物、タンパク質と脂質で食事のバランスをとることが重要である、と示されています」