子どもの友達に「汚い家」と言われた…片づけのプロが見た「ぐちゃぐちゃの家」に住んでいる人の意外な特徴
■仕事以上の「緊急性」を感じられなかった 海外出張もある仕事に就いているちさとさん(40)は、息子と2人暮らし。忙しいながらも楽しい毎日で、キャリアを確実に積み上げ、今は管理職としてのやりがいも感じて仕事面は充実しています。 でも、昔から片づけは苦手。仕事以上の緊急性も感じず、家の中にモノが散乱していてもすぐに片づけをやろうという気持ちにはなれませんでした。 「当時の私の中で片づけというのは、空いているスペースにモノを押し込むこと。スッキリしているように見えても、モノを出しにくくて元の場所に戻しにくい。すぐに散らかっていました」 離婚を経験し、ふと自分の生活を見直したときに「家が汚い」と自覚しました。 家の中から大量のストック品を発見。小麦粉や乾麺など、食料品の多くは賞味期限が切れています。在庫があるのに気づかず、買ってきてはため込むという癖がわかりました。 モノの場所を把握できているつもりだったのに、結局はできていなかった。モノが多すぎて管理できなくなっているので、まずは家の中のモノを徹底的に減らしました。 冷蔵庫やパントリーからあふれ出ていたモノを減らし、吟味を重ねた食器棚を入れて整理すると、料理のしやすさが格段にアップしました。以前は45分くらいかかっていた夕飯の準備が30分以内になり、フードロスもなし。ストックを買い込むこともなく、食費が減りました。 ■ダメな自分に直面したくなかった 以前はダメな自分に直面しているようで一刻も早く散らかったキッチンから出たかったけれど、今ではキッチンにいることが楽しく感じられます。 奮闘している母の姿を見て、息子にも変化が訪れます。 今まで学校から帰ってきたら置きっぱなしだったカバンを定位置に、脱ぎっぱなしの制服はきちんとハンガーにかけるようになりました。今は居心地のよい自分の部屋を作ろうと、ちさとさんと一緒に計画をしています。 母親だからと、すべて1人でやろうとすることはありません。すぐ近くには、お互いに助け合える家族がいます。そのことに気づけるきっかけの一つが、ちさとさんにとって家の片づけでした。