【第3回WUBS】フィリピン勢としてWUBSで2チーム目のタイトル獲得を目指す名門デ・ラサール大【リバイバル記事】【バスケ】
主軸はフィリピン代表期待のスター、ケビン・キンバオ
デ・ラサール大には、すでにフィリピン代表としても活躍しているスターが在籍している。そのプレーヤーは身長194cmのフォワード、ケビン・キンバオで、これまでにFIBAアジアカップ2022、FIBAワールドカップ2023アジア地区予選、そして直近のFIBAアジアカップ2025予選でフィリピン代表に名を連ねている。 アジアカップ2025予選ではカイ・ソット(横浜ビー・コルセアーズ)、ドワイト・ラモス(レバンガ北海道)という現役Bリーガー、1月まで琉球ゴールデンキングスに在籍していたカール・タマヨ、EASLで琉球と対戦したメラルコ・ボルツでガードを務めるクリス・ニューサムなど、日本のファンにもなじみ深いプレーヤーたちとともに活躍。チャイニーズ・タイペイ戦、香港戦の2試合出場でチーム3位の平均12.5得点、同3位タイの4.5リバウンドを記録した。キンバオは高校時代にタマヨとチームメイトであり、ソットとはライバルという関係。そんな間柄も影響してか、UAAPで王座獲得を果たした後の昨年12月には休暇で日本を訪れていたことが現地メディアで報じられている。 デ・ラサール大での活躍ぶりがどんなものかというと、シーズン86のMVPであり、激闘の末王座獲得に成功したファイナルシリーズでもMVP。ファイナルの3試合は平均14.7得点、9.3リバウンド、2.3アシスト、2.0スティールとオールラウンドな働きを見せたが、特にGAME3では、71-69の2点リードで迎えた第4Q残り2秒のクラッチフリースロー2本成功を含む24得点、9リバウンド、4アシスト、2ブロックという頼りがいのある活躍ぶりだった。 デ・ラサール大はもちろんキンバオのワンマンチームではない。例えば、身長203cmで運動能力の高いビッグマンのマイク・フィリップスというプレーヤーは、まだ日本のファンの間では知られていないタレントかもしれないが、ペイントでの存在感は非常に大きく、豪快なスラムダンクなど見応え満点のプレーで楽しませてくれる。シューティングレンジが広く得点力が高い、ジョンネル・ポリカルピオという身長194cmのフォワードもいる。 2023年1月に就任したばかりのトペックス・ロビンソンHCの下、個々のタレントがお互いの持ち味をうまく引き出しながら伸び伸びとプレーしているのがチームとしての特徴。そのスタイルで実績を作れたことにより、今年に入ってから新たに、ライバルのフィリピン大からルイ・パブロという有力タレントがトランスファーで加わるとのニュースもある。主力の一部は卒業でチームを去るが、その分の戦力補強も順調に進められているようだ。 WUBSで来日する頃にどんなチームになっているかはまだわからない。しかし、フィリピンのバスケットボールがどのような方向性にあるかを感じさせるプレーを期待できる。必見のタレントであるキンバオを含め、間違いなく注目に値するチームだ。