映画【推しの子】“絶妙すぎる配役”決まった背景。プロデューサー語る「リアルさ」を重視したキャスティング
赤坂アカと横槍メンゴの人気コミックを実写化した映画『【推しの子】-The Final Act-』が12月20日より東映配給で全国公開されている。 全世界で社会現象を巻き起こした人気コミックの実写化作品となる同作は、Amazonと東映による共同プロジェクト。まずAmazon Prime Videoで8話連続の連続ドラマとして世界独占配信し、その後、映画版が東映配給で全国公開されている。 そこで前回のインタビューに引き続き、ドラマ版・映画版『【推しの子】』の企画・プロデュースを担当した井元隆佑氏に、この大型プロジェクトの製作の裏側、本作のキャスティングなどで心がけたことなどについて話を聞いた。 【写真】絶妙なキャスティング、映画【推しの子】場面カット
インタビュー前編:映画【推しの子】を“売れっ子MV監督”が撮る狙い ■東映が腹をくくって挑んだ ――今回のプロジェクトはどれくらいの予算規模で撮られているのでしょうか? 予算についてはなかなか言いづらいところはありますが(笑)。ただ今回、形式上は製作委員会と銘打っているんですが、東映1社での製作です。それだけ東映が全部腹をくくって、リスクを負ったうえでものづくりをしているということです。 製作費も含めて、それぐらいわれわれは本気で向き合いました、ということはお伝えできます。普通なら製作委員会を組んでリスクヘッジをしますが、この座組なら、社長の吉村(文雄)にウンと言ってもらえれば腹を決めることができる。
だからこそ、現場での言い訳は絶対にしないし、してもらいたくなかった。そういう気概でものづくりできる環境でした。 ――社長の説得に苦労はなかったですか? 東映はものづくりに愛のある会社です。前社長の手塚(治)時代から吉村へ、引き継がれていると思います。今回の『【推しの子】』の実写化をやっていく過程で、さまざまな協力をしてくれましたし、背中を押してくれたというのには、感謝しかありません。 ――井元さんは前作の『レジェンド&バタフライ』に続き、全社を挙げての大プロジェクトに関わっていらっしゃいますが、プレッシャーも大きかったのでは?