よちよち歩きの「巨体」で人気爆発、キングペンギンの「ペストくん」はこれからどうなる?
ネットも有名人も興味津々、どんな姿になる? ジュニアの誕生はあり得る? などなど
ペストくんが……パンツをはいている? オーストラリアのシーライフ・メルボルン水族館が、今、世界で大人気のキングペンギンの巨大ヒナ「ペストくん」がよちよち歩く動画を公開した。ヒナ特有のふわふわした茶色い羽毛の下から大人の白い羽毛が生え始めていて、それがパンツをはいているように見えるのだ。 ギャラリー:超もっふもふのキングペンギンのヒナほか、ペンギン写真集13点 シーライフ水族館の教育スーパーバイザーでアクアリスト(動物園の飼育係に相当)であるジャシンダ・アーリー氏のような専門家にとって、この変化は想定内だ。学校団体向けのペンギンツアーの案内係を務めているアーリー氏は、ペストくんがネットで爆発的人気を得てから、ツアーをペストくん重視の内容に変更した。人気アーティストのケイティ・ペリーやオリビア・ロドリゴといった有名人も見学に立ち寄ったほどだ。 だが、この時期を境に、ペストくんは大きな変化を迎える。これからどんなふうに大人のペンギンへと成長していくのか、ペストくんファンの疑問に専門家が答える。
ペストくんは今後どんな姿になるの?
「これから育って大人の羽毛に生え替わると、今ほどは目立たなくなると思います」とアーリー氏は言う。「ほかのペンギンと区別がつかなくなるでしょう」 だが、よく観察すれば、2024年唯一のキングペンギンのヒナであるペストくんを見つけられるだろう。ペストくんにはいくつか特徴があるからだ。 ペストくんの実父は、22歳の水族館最高齢キングペンギンのブレイクだが、その背の高さをペストくんは受け継いでいる。また、ペストくんのくちばしは黒い。キングペンギンのトレードマークであるオレンジ色の部分(下嘴板[かしばん])は性的に成熟するまで現れず、まだあと2年はかかる。 「どういうふうに羽毛が生え替わっていくかはわかりません」とアーリー氏。「毛皮のベストを着たような姿になることもあれば、モヒカン刈りみたいに体の真ん中だけに茶色い毛が残ることもあります。個体差があって、とても面白いです」 ペストの場合は翼と下半身から生え替わりが始まっている。「くまのプーさん」のようなミニシャツ姿になるときが来るのをアーリー氏は楽しみにしている。