こんなのあったの? 知る人ぞ知る「スーパーカー」 ひっそりと “消えた” 珍車 50選 前編
シュピースTC522(1992年)
産業用変圧器のメーカーとして知られるドイツのシュピース社が、一体どんなクルマを作ろうと言うのか? 1992年に登場したTC522は、カーボンファイバー製のボディシェルに最高出力500ps超の5.7L V8ツインターボと6速トランスミッションを採用していた。 しかし、多くのスーパーカーブランドと同様に販売面での問題に悩まされた。TC522の価格は36万2000ポンドと非常に高価であり、プロジェクトが軌道に乗る前に頓挫したのも不思議ではない。
ヤマハOX99-11(1992年)
スーパーカーの世界では、「公道レーサー」という言葉はマーケティング上の決まり文句であるが、ヤマハの場合はまさにそれに値するものだった。OX99-11はマクラーレンF1対抗しうる数少ないスーパーカーの1つであり、市販化されなかったことが残念でならない。 OX99-11が登場したのは1992年のことで、最高出力425psの3.5L V12エンジンを車体中央に搭載している。このエンジンは1990年代初頭のブラバムやジョーダンに搭載されていたもののデチューン版だ。価格は100万ドルと高額だが、これほどのクルマが他にあるだろうか?生産されたのはわずか3台のみ。
ダウアー962(1993年)
ヨッヘン・ダウアーはポルシェのレースプログラムに密接に関わっていたため、ル・マン24時間レースで成功を収めた962をよく理解していた。ダウアーは、本物の962のシャシーに、カーボンファイバーとケブラーからなるボディを載せ、オリジナルよりも空力性能を向上させた。 最高出力730psのツインターボ3.0Lフラット6を搭載したダウアー962は圧倒的な速さを誇ったが、新車時の価格は約70万ポンドで、わずか13台しか生産されなかった。
イズデラ・コメンダトーレ112i(1993年)
開発開始から4年後の1993年、最初のコメンダトーレ112i(Commendatore 112i)がフランクフルト・モーターショーで発表されたが、このプロジェクトによりイズデラ社は2度目の倒産を余儀なくされ、消滅した。その後、1999年に再登場したものの、またすぐに姿を消してしまった。 112iは最高出力420psのメルセデス・ベンツ製6.0L V12エンジンを搭載し、最高速度338km/h、0-97km/h加速4.3秒を誇る。アダプティブ・サスペンション、専用設計のワイパー、ペリスコープ型ミラーなどを装備している。価格は50万ポンド。