明日J開幕。ガンバとレッズのV争いに常勝クラブ時代到来への期待
今シーズンに臨む両雄の陣容を、もう少し詳しくチェックしたい。 ガンバはスーパーサブとして後半戦で活躍したFW佐藤晃大がJ2へ降格した徳島ヴォルティスへ移籍したが、ベガルタ仙台からスピードのあるFW赤嶺真吾を獲得。横浜F・マリノスからは対人マークとボール奪取に長けたボランチの小椋祥平を獲得して、中盤の守備力を強化した。 ほかの新戦力はベテランのGK藤ヶ谷陽介をジュビロ磐田から復帰させただけで、残る4人はユースからの昇格組が占めた。大きな入れ替えが行わなかったなかで、昨シーズン途中にプロ契約を結び、FW宇佐美貴史以来となるユースからの「飛び級」でトップチームに昇格した18歳のMF井手口陽介を、水沼氏は「大きなインパクトを残すかもしれない」と注目している。 「残念ながらけがで2月のシンガポール遠征を辞退してしまったけれども、U‐22日本代表を率いる手倉森誠監督も飛び級でチームに加えたほど高く評価していた。体の強さに加えて両足を上手く使えるし、どんな状況にも動じない性格の持ち主だと聞いてもいる。ボランチに加えて2列目もできるだろうし、伸びていく要素は持っていると思う。 さらにガンバで注目したいのは、和田一郎コーチを招聘したこと。日本代表のコーチングスタッフとして10年以上のキャリアがあり、対戦相手のデータ分析に一番長けていて、世界中のサッカーにも精通している。インプットした情報を整理して、彼なりにチームに落とし込んで、すぐに選手たちへ還元していける点は非常に大きい。長谷川監督に聞くと『刺激が欲しかった』という言葉が返ってきた。三冠獲得に満足することなく、さらに進化したいという思いが和田コーチの入閣につながったと思う。 今年の秋には新しいスタジアムが完成する。戦力面を含めて万全の体制を整えて、Jリーグを代表するビッグクラブとなっていきたいというクラブの思いも伝わってくる。その意味で勢いだけではなく、実力も持っていると証明していくシーズンになるかもしれない」