明日J開幕。ガンバとレッズのV争いに常勝クラブ時代到来への期待
レッズの補強は期限付き移籍からの復帰を含めて総勢11人。長く不在だった左利きのサイドの選手として柏レイソルから橋本和を獲得した一方で、FC東京のMF高橋秀人、湘南ベルマーレのDF遠藤航と、ボランチや最終ラインを務めることのできる選手からはオファーを断られている。 水沼氏は特に橋本の加入を「いままでのレッズには、クロスをあげられる選手がいなかった点で大きい」と注目している。 「橋本はレイソルのときよりもスムーズに前へ行けるし、自分から仕掛けなくても自然とパスが出てくるので、左サイドの高い位置からすぐにクロスを入れられる。ズラタンや李が入ることでゴール前には高さが生まれるので、攻撃のオプションといったものも増えると思う。 ミハイロ・ペドロヴィッチ監督のリクエストに応えられるように強化部も動いただろうし、全体的にはいい補強をしたと思うけれども、不安な点をあげとすれば3バックで組む最終ラインの左の槙野智章、右の森脇良太のバックアップとなるかもしれない」 両雄はファーストステージが5月2日に埼玉スタジアムで、セカンドステージは10月17日に万博競技場で激突する。ACLとの兼ね合いやその時々のけが人の状況などで情勢は変わってくるはずだが、単なる勝ち負けを超越したレベルで水沼氏はある注文をつける。 「ガンバとレッズの争いになるというか、ならないといけないと思っている。常にリーグ戦の上位を争うチームが決まっていないのは、日本くらいでしょう。今シーズンはドルトムントの調子が悪いけれども、ブンデスリーガはバイエルン・ミュンヘンとレバークーゼン、シャルケがいるし、リーガ・エスパニョーラはバルセロナとレアル・マドリーにアトレティコ・マドリーが絡んでくる。 日本もいわゆる常勝と呼ばれ、リーグをけん引していくチームが出てきてもいいのかなと思う。レッズに対してはすでに各チームがいろいろと対策を練っているけれども、強いチームに勝つためにはどうしたらいいか、という図式に楽しみを見つけるのも面白いと思う。その対象となるのが現時点で言えばガンバとレッズであり、さらに言えばアントラーズも世代交代を終えて、若手を中心に本気でタイトル奪還を目指すチームになってきたと思っている」