2軍落ちの阪神“怪物ルーキー”佐藤輝明は這い上がってこれるのか…復調に必要な条件とは
里崎氏は、「佐藤が依然としてアドバンテージを持っていることは確かですが、混沌としてきましたよね。広島の栗林、横浜DeNAの牧にもチャンスがあります」と見ている。 「新人王は記者投票ですから左右するのは印象度なんですよね。そういう意味でインパクトのあるタイトルや記録というものが、どんどん報道されていくことが結構、重要なんですよ。栗林がセーブ王を取れば、一歩、二歩リードでしょうが、阪神のスアレスと7個差がありチーム状況と残り試合を考えると簡単ではない。牧はサイクル安打に加え、チームの新人最多記録を塗り替えて印象度を高めていますよね。本塁打を20本に乗せ、球団の新人最多安打記録を更新すれば最有力になってくるかもしれません」 現在、広島の栗林は23セーブ、防御率0.47の数字を残している。開幕から22試合連続無失点の球団記録を作り、東京五輪では侍ジャパンの守護神として存在感を示した。だが、里崎氏が指摘するようにセーブ王争いでは阪神のスアレスが30セーブで大きく引き離されている。 横浜DeNAの牧は、打率.279、16本、52打点の成績に加えて、8月25日の阪神戦で、新人として史上初となるサイクル安打を達成。球団の新人記録としては、最多二塁打、1試合5打点などをマークし、あと17本で桑田武氏の持つ117本の球団新人最多安打記録に62年ぶりに追いつくことになる。 だが、里崎氏が指摘するように復調した佐藤が1軍に再登場し、また本塁打を量産して阪神のVに貢献するようなことがあれば、新人王レースのゴールテープをトップで切ることになるだろう。注目の佐藤は、今日11日に甲子園で行われるウエスタンリーグの広島戦に出場予定だ。