島根スサノオマジックのカギを握る日本人ウイングプレーヤー晴山ケビンの決意「『誓哉と外国籍だけのチーム』とはもう言われたくない」
「昨シーズンの悔しさは全員が心の中にあります」
――エースだったペリン・ビュフォード選手が退団しました。同ポジションの晴山選手にとってはチャンスが増えるシーズンになると思います。 もちろんチャンスだと思っています。ポール(ヘナレヘッドコーチ)のシステムも変わってくると思いますが、ウイングの選手が得点し、特に日本人のウイングが2、3倍もステップアップしていかないと優勝はできません。誓哉やニックが安心してボールを預けられるような選手にならないといけないと気を引き締めて取り組んでいるところです。 ――チームの中心を担うことを期待されます。今はどのようなことを意識してトレーニングをしていますか? 僕がキーマンですね(笑)。7月からはもっと速く打つ練習をしなければと、キャッチしてからリリースまでのスピードを上げる練習に取り組んでいます。シュート精度を気にしていたら打つのが遅くなってしまうので、速さに慣れた上で精度を上げていくことを意識してやっています。 ――晴山選手はムードメーカーという印象も強いです。昨シーズンの課題となったコミュニケーション不足に対して、どのようなアプローチができそうですか? 外国籍選手同士、日本人選手同士で固まることはどこのチームでもあることですが、そこの壁を乗り越えさえすれば、短期間でチームとして強く結束できると思います。英語がしゃべれなくても日本語で目を見て一生懸命話しかければ、選手はiPhoneで翻訳してくれるんです。 ――31歳になり、中堅からベテランと言われるようなキャリアになってきました。若い選手が加入する中で、自身の立ち位置に変化を感じますか? 今まではどちらかというと「自分のことだけを考えていれば良い」というスタンスでしたが、後輩たちが落ち込んでいたり気にしている様子が目に入るようになってきました。そういう状況のままで練習してももったいないので、「とりあえずご飯行こう」と誘い出したりしています。どのカテゴリーでもそうですが、下の世代が育たないと上の世代は「こいつらにやられる」というような危機感が芽生えません。練習から本気で戦う。そういう姿が若手のあるべき姿だと思うので、365日全力でやってほしいですね。 ――目標を達成するために何を重要視していきますか? 昨シーズンの悔しさは全員、心の中にあります。今シーズンこそはという思いが今の練習にも表れています。その思いをメンバー全員が集まった時に、どれだけ言葉にできるかがカギになると思います。優勝するために必要なことをどれだけしゃべり、取り組んでいけるかが大事です。 ――最後に応援してくださっている方にメッセージをお願いします。 島根は本当に熱狂的なブースターさんが多くて「優勝してほしい」という思いで応援してくださっているのが伝わります。ブースターの皆さんのために、松江のために戦わないとなと思います。昨シーズンは悔しい思いをしてしまいましたが、今シーズンは優勝するために、もう一度みんなが進化していかないといけないと思います。選手はもちろんそうですが、ブースターのみなさんと一緒に進化して、背中を押してもらって全員で優勝をつかみにいきましょう。
バスケット・カウント編集部