ヤンキースの新型コロナショックによる財政難が菅野智之の獲得とマー君の再契約に及ぼす影響とは?
巨人の菅野智之(31)のポスティング申請が正式に認められ8日からメジャー全30球団との交渉が解禁されたが、移籍先の有力候補のひとつであるヤンキースに新型コロナショックによる財政難という問題が浮上。菅野獲得に“全集中”できない可能性が出てきた。 ヤンキースの試合を放送するYESネットワークのコメンテーター、マイケル・ケイ氏がニューヨークの地元メディアのNj.comに話した解説によると、ヤンキースは、新型コロナの感染拡大による今季の試合数減少などの経営打撃をモロに受けており、「大きな財務損失を起こす可能性があり(戦力補強の)予算を抑えるかもしれない」という。 ヤンキースは今オフにFAとなった選手のうち、今季打率.364で首位打者を獲得、10本塁打、27打点、出塁率.421をマークした”不動の1番打者”のDJ・ルメイヒューとの再契約を最優先にする方針。再契約した場合、1年2000万ドル(約20億8000万円)は必要となり、2番手扱いとなっている田中将大の再契約に影響を及ぼすという。 ケイ氏は、ESPNの取材に対して「もし彼らが(ルメイヒューを)戻せば、田中は(ヤンキースを)去ると思う。これは私の予想に過ぎないが、田中と再契約するための資金があるとは思えないからだ」との意見を口にしている。 田中は今季で7年1億5500万ドル(約161億円)の契約を終了してFAとなった。1年あたりに換算すれば2214万ドル(約23億円)である。Nj.comは、「次の契約では確実に減給となるだろう。だが、ヤンキースは、この2度オールスター出場右腕投手(の田中)と大きな減給とした上でも再契約する余裕はないかもしれない」と指摘。ケイ氏も、「ヤンキースは若い投手との契約に進んでいくか、FA市場にある選手とバーゲン価格での契約を結ぶかもしれない」と、マー君との契約よりも年俸の低い他のFA選手との契約を選択する可能性を示唆した。 ヤンキースは、すでに今季防御率1点台を残したセットアッパーのザック・ブリットンと1300万ドル(約13億5000万円)の契約オプションを行使したため、さらに金庫に余裕がなくなっているという。