ヤンキースの新型コロナショックによる財政難が菅野智之の獲得とマー君の再契約に及ぼす影響とは?
ただ一方でこんな見方もある。 スポーツテレビ局のSportsnet New Yorkは「ルメイヒューが戻ってくることを予想してみよう。ヤンキースは(先発ローテーションを埋めるため)ホセ・キンタナ、コーリー・クルーバー、ジェームズ・パクストン、リック・ポーセロ、タイワン・ウォーカーらのFAの先発グループからバーゲン契約のできる投手を探すかもしれない。田中が2021年に米国で投げることを選択し、大きな減給を喜んで受けるのであれば、もしかすれば田中との契約もあるかもしれない」と分析。 そして、ルメイヒューがヤンキースではなく、他球団と契約した場合には、「状況が変わる。2000万ドル(約20億8000万円)以上の金が突如、自由に使えるようになれば、ヤンキースは、投手に狙いをつけるかもしれない。彼らが理解して気に入っている田中へと(狙いを)戻すかもしれない」と予想した。 同メディアが指摘するようにヤンキースの最大の補強ポイントが先発ローテーションにあることも事実。現状、今季7勝3敗、防御率2.84の数字を残したゲリット・コールの次の先発候補が若手しかいない状況となっている。そこで浮上しているのが菅野の存在だ。 Nj.comも菅野に注目。巨人での経歴や投球スタイルを紹介した上で、「(ヤンキースの若手先発候補の)誰もがシーズンを通しての経験がなく、ヤンキースは他の投手にイニングを投げてもらう必要が出てくるだろう。菅野は2015年から2018年のシーズンで平均187回2/3を投げてきた。2019年は臀部と腰の違和感で調子を落としたが2020年は健康だった」と、獲得候補の一人であることを強調。「ヤンキースは優先的なオプションとして田中に目を向けるべきだが、菅野からも目を離すべきではない」と主張している。 しかし、ルメイヒューとの契約を最優先としてマー君との再契約にさえ二の足を踏むほど財政難のヤンキースが菅野にどれだけの魅力あるオファーを出せるかも微妙だろう。 菅野に興味を示す球団として、ヤンキース以外にレッドソックス、ジャイアンツ、パドレスらの名も挙がっているが、どうも今回は”新型コロナ不況”の影響もあり“金満ヤンキース”が大本命でどこの球団も歯が立たない、という状況にはないようだ。