来春開業予定の「大阪駅(うめきたエリア)」を報道公開 ホームは9割完成
うめきた地下口改札とホームの工事の進捗は9割程度
一方、うめきた地下口改札とホームの工事の進捗は9割程度。確かに、西口改札よりも比較的静かです。改札付近には券売機が並ぶであろうと見られるエリアがあるなど、完成した姿をある程度予想できました。 同改札から階段でホームに降りると、高さが天井まである「フルスクリーンホームドア」が目に入ってきました。従来のホームドアが固定された親扉に可動式の子扉を収納するのに対し、同社がナブテスコらと共同開発したこのフルスクリーンホームドアは、親扉と子扉がともに可動式になっています。これにより、列車の種類によってドアの位置が異なる場合でも扉の開閉する位置を合わせられるのだそうです。 すでに線路が引かれており、ホームはほぼ完成している様子。駅名の表示板などを設置すれば、すぐに運行を開始できそうでした。
工事関係者「2023年春の開業予定には間に合うとの見通し」
同社のうめきた建築工事所の木本孝一郎担当所長によると、梅田はもともと湿地帯であるため地下水の水位が高いという難点もありましたが、「地下水を止めつつ工事を行うなど、なんとか乗り切ってきました」とのこと。「工事は予定通り進んでいます」として、2023年春の開業予定には間に合うとの見通しを示しました。
開業後は特急「はるか」「くろしお」などが新たに停車予定
来春の開業後は、京都と関西国際空港(大阪府泉佐野市)の間を結ぶ特急「はるか」、和歌山県との間を結ぶ特急「くろしお」といった現在JR大阪駅を通らない列車が新たに停車する予定です。 これにより、大阪駅と関空、あるいは和歌山間の移動時間の短縮が見込めます。例えば、大阪駅と関空間の移動には関空快速で最短でも64分かかっていましたが、来春の開業後は特急「はるか」を使えることから、20分弱程度短縮できる見込みとのことです。 また、東海道線支線の地下化により、踏切が1か所なくなって踏切待ちが不要になる他、道路と線路の立体交差2か所が解消されて高さ制限がなくなるため、付近の交通の利便性向上も期待されています。 (取材・文・撮影:具志堅浩二)