介護付きシェアハウスのまちづくり、空き家活用で街を拡張中。見守り付き賃貸住宅やバー、クライミングジムなどに 「はっぴーの家ろっけん」兵庫県神戸市
「HANARE」のメリットは、主に3つある。 ①高齢者の見守り ②空き家問題の解消 ③コミュニティーづくり 特徴的なのは、「HANARE」のサービスには、ろっけんで行われるイベントやサードプレイスの利用権があること。 「ろっけんに遊びに来てほしい」という思いで、週に3回の体操とお茶会を催したところ、多くの居住者が参加してくれるようになった。
「HANARE」が、 8050問題(※)解決の糸口になりうるというエピソードを聞いた。 ※80代の親が50代の子どもの生活を支えることで、経済的にも精神的にも困窮する社会問題 介護施設というと高齢者のケアをイメージするが、ろっけんでは息子さんを受け入れた事例も。65歳を超えて「HANARE」に入居した人から、「息子が障害をもっている。自分も高齢になったし、息子の将来が心配」と聞いた首藤さんは、親子で受け入れ、二人暮らしのサポートを行うことに。息子さんに、「医療的・介護的にサポートをされるだけでなく、人の役に立つ喜びを感じてもらいたい」と、「WAGOMU」で仕事もつくった。息子さんの表情が明るく変わってきているのを日々感じるという。 「WAGOMU」とは「Water Ground Mountain」の略。自然アクティビティと障がい者支援の経験を持つWAGOMUと、医療サポート組織を持つHappyが協力し、高齢者や障がい者など社会的マイノリティが自然環境に触れる機会を提供しようと、「WAGOMU事業部」を立ち上げた。
世代・国籍・障がい問わず、アウトドアと出会える「WAGOMU」。ろっけんの入居者さんに体験してもらったこともある。若いころ、船の仕事をしていてインドから来日したカンバーロ・ピオ・ジャシントさんは、家族が海外に住んでいるため身近に身よりがなく、ろっけんに入居してきた。入居中、「WAGOMU」を利用し、大好きな海に入ったり、車椅子ごと木につるすツリーイングを楽しんだ。
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