金子恵美、夫の過ちをなぜ許せたか。関係修復の処方箋とは
「夫をなぜ許せたのか」。元衆議院議員でテレビコメンテーターの金子恵美さんが、夫の二度の「女性問題」報道後、幾度となく問われてきたこの問いに、今出す答えとは。最近も話題になった政治家のスキャンダルへの考えにも触れつつ、夫を許すことで築かれた現在への思いを語っていただきました。
「何やってんだ、玉木さん」。政治家のスキャンダル、どう考える?
先日、国民民主党の玉木雄一郎代表の不倫問題が発覚しました。党は玉木さんを3カ月の役職停止処分にしました。先の衆議院選挙で、所得税がかかる年収の最低ライン「103万円の壁」を引き上げるという訴えが支持され、党が大幅に議席を伸ばした矢先の出来事に、「何やってんだ、玉木さん」と。 政治家にとってスキャンダルは信頼を大きく揺るがす要素です。それは有権者が、政治家を私生活も含めて「倫理観がしっかりしている存在」であるべきと期待するからでしょう。それも当然ではありますが、本当に“聖人君子”であればいいのか、という思いもあります。政治家は、いろんな意味で人が寄ってくるくらいの魅力のある人であってほしい。今はなんだかみんな“こじんまり”としていて、逆にダイナミックなことをできないのではないか。そう思ってしまうのは古い考えなのかもしれないですが。そして基本的に私は、政治家の仕事とプライベートの問題は別だと考えています。だから玉木さんには政治家としてやるべきこと、掲げた政策の実現に専念してほしいと思います。 ただ、それと違う例を作ったのが、夫の宮崎謙介でした。政治家の不倫問題は古くから取りざたされてきましたが、それによる議員辞職は「憲政史上初」と言われました。宮崎の場合は、当時、育休宣言を掲げ、女性の社会進出や家庭と仕事の両立を訴えながら、その理念に反するような、女性、つまり私に対する裏切りの行動を取った。「言行不一致で政治不信を招くようなことをやってしまった」という理由で辞職しました。そのことは、彼の生き様であり、政治家のひとつの姿勢として、私は評価しています。 そしてこの時私は「誰でも失敗はするもの。大切なのは反省して生まれ変わることだ」と思って、夫を許したのです。だからこそ、「二度目」はさすがにあきれました。