巨人歴代最多1067勝達成の原監督は”V9”川上哲治氏を超える名将なのか…大物巨人OBが”激辛”メッセージ「弱いチームを勝たせてこそ」
巨人の原辰徳監督が11日、東京ドームで行われたヤクルト戦に2-1で勝利し「V9」を果たした故・川上哲治氏が持つ1066勝を抜き、巨人の歴代監督最多勝利となる通算1067勝を達成した。巨人“大物OB“の広岡達朗氏は、「めでたい。素晴らしい成績だが、トレードやFAで選手を集めて勝ってもベタ褒めはできない。弱いチームを勝たせてこそ名監督。名将と呼ばれるには後継者を育て勇退することだ」と、激励と期待を込めて”激辛”の祝福メッセージを送った。ちなみに監督の通算最多勝利の1位は故・鶴岡一人氏の1773勝。原監督の記録は故・星野仙一氏の1181勝に次ぐ11位となる。
3人の名将からの祝福メッセージ
メモリアルデーにふさわしい逆転勝利だった。先発の戸郷が立ちあがりに山田哲人に8号ソロをレフトポールに直撃され先制を許すが、5回無死一塁から吉川尚の右中間二塁打(三塁を狙うもスライディングミスでアウト)で同点に追いついた。戸郷は再三のピンチをしのぎ、7回を投げ切り、1-1で迎えた8回に坂本が勝負を決める。 ヤクルトの3番手、清水の初球を逆方向に捉えた打球は、低い弾道を描きライトスタンドの最前列へ。決勝の15号ソロ。2日前の中日戦で3本塁打をマークした絶好調のキャプテンが原監督へ偉大なる勝利を届ける形となった。 試合後には東京ドームで記念セレモニーが行われた。1067勝の軌跡を振り返るダイジェスト映像が流された。1995年の現役引退セレモニーで、「私の夢には続きがあります」と語ったシーンから始まり、節目の勝利シーンの絵が続き、「今もまだ夢は続いている」の文字で締められた。 3人の元名監督からの祝福メッセージも届いた。 一人目は元ヤンキース監督のジョー・トーリ氏。2人目は、巨人で監督を務め、現在、ソフトバンク会長の王貞治氏で、12球団の監督の中で最もプレッシャーのある監督の気苦労を労い「ぜひ今年も日本シリーズで戦いたい。1100勝、1200勝、1300勝を目指して頑張って欲しい」と呼び掛けた。 3人目は長嶋茂雄氏。 「原監督!おめでとう」という一言だけのメッセージだったが、それを見た原監督は思わず表情を崩しニンマリと笑った。