巨人歴代最多1067勝達成の原監督は”V9”川上哲治氏を超える名将なのか…大物巨人OBが”激辛”メッセージ「弱いチームを勝たせてこそ」
場内インタビューでは、“原語“を織り交ぜながらやや興奮気味に心境を語った。 「先輩として燦然と輝く神様、川上監督を一つ超えられたというんでしょうか、信じられない気持ちでいっぱい。ジャイアンツしか知らないという幸せな野球人だと思う。当然、厳しさも、悔しさも、すべてわかって…すべてとは言いませんが、わかっているつもりでおります。常に挑戦という気持ちだけを持ちながら今日まできて、そして明日も同じ精神状態でやっていくと思う。選手、ファン皆様に常に感謝をして、その感謝を勝利というものでお返ししたい。その一念でやっております」 そして、監督としての信念を聞かれ、「勝つということにこだわるのは大事なこと。チームの和を作るのは、実力至上主義。実力、力のある人をレギュラー、1軍に。そしてスターティングメンバーに、ということを自分の中で常に自問自答しながらチームを作ってきた」と語った。 原監督は、現役引退後は、評論家活動を経て、長嶋監督体制でコーチを経験。2002年から1度目の監督に就任し初年度に優勝、日本一を手にした。だが、翌年3位に沈むと電撃辞任。2006年から監督復帰すると、10年間でリーグ優勝6度、日本一を2度達成、2009年にはWBCで侍ジャパンを率いて世界一に導いた。昨年、3度目の監督に返り咲き5年ぶりの優勝をチームにもたらした。通算記録は1067勝798敗、62分けである。 過去巨人の監督を務めたのは12人。名将と呼ぶにふさわしい監督成績ではあるが、川上監督の元でプレーした大物OBである広岡氏は、「まずはおめでとうと伝えたい。私も監督を経験しているが計14年間も巨人の監督を務めるのは大変なことだ」と祝福した上で辛口の激励コメントを寄せた。 「今年もトレードを積極的に仕掛けているが、資金力をバックにトレードやFAでとっかえひっかえ選手を集めたオールスターで勝ってもベタ褒めはできない。戦力のない弱いチームを鍛えて、選手を育て、そういうチームで勝ってこそ、名監督、名将と呼べる。V9を果たした川上さんには、そういう人を育てる厳しさがあった」 広岡氏は、そう持論を展開した。