大阪府・吉村知事が定例会見11月18日(全文1)府市で国際金融都市目指す
大阪府の吉村洋文知事は18日午後、定例会見を行った。 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「吉村大阪府知事「大阪を国際金融都市にしたい」(2020年11月18日)」に対応しております。 【動画】吉村大阪府知事「大阪を国際金融都市にしたい」(2020年11月18日) ◇ ◇
国際金融都市の実現に向けて挑戦
司会:ただ今から知事の記者会見を始めさせていただきます。知事の会見におきましては聴覚障害のある方からのご要望を受けまして、手話通訳と併せて、発言を分かりやすくお伝えするため、記者席から十分距離を取った上で知事はマスクを外してお話しします。最初に知事からお願いいたします。 吉村:私からは3点です。まず1点目についてです。国際金融都市の実現に向けた挑戦についてです。今日の午前の大阪府の戦略本部会議でもこの方向性を定めましたが、大阪府として、大阪府・市ですね。大阪府・市として国際金融都市を目指していきたいというふうに思います。 具体的にどういうふうに目指していくのか、何を目指していくのかという方向性についてです。まず国際金融都市ですけれども、これは世界的に事業を展開する銀行とか証券会社等々が拠点を構えて、国際金融の取引の中心となるエリア、中心となる都市というふうにされています。代表格にありますのはもう皆さんもご承知のとおり、ロンドン、そしてニューヨークといったところだというふうに思っています。そして日本では東京だと思います。
東京に一極集中させるのは日本にとってリスク
そしてイギリスのこのEU離脱、それから香港での国家安全法制の導入等々、地政学的なリスクも高まる中で、国際金融都市を巡る情勢というのは今まさに変化をしつつある、そういう状況だと思っています。そういう状況の中で、大阪として国際金融都市を目指していくということを方向性として定めていきたいと思います。 アジア地域で見れば、東京、そして上海、シンガポール、香港とあるわけですけれども、この中に大阪府・市も仲間入りを、大阪も仲間入りをするように、国際金融都市を目指していくということをこれから進めていきたいと思います。次お願いします。 現状のまず認識ですけども、日本においてはこの東証、東京証券取引所にほぼ全ての金融機能が集中しているという状況です。85.1%。株式取引においては85.1%が日本におけるマーケットですけれども、ほぼ東京に全て集中しているという状況です。今回の新型コロナの影響でも明らかになりましたが、東京に、一極に集中させるということについては、これは日本にとってもリスクであるというふうに思っています。あらためてこの危機事象において、東京の一極集中のリスクというのが顕在化したというふうに思います。また、先日では東証のシステムが一時ダウンをしましたが、それによって全ての取引が止まると。大阪だけ別のシステムを使って動きましたけれども、全てダウン、シャットダウンするというような状況にもなっています。あれはシステムの問題ですが、もっと大きな危機事象が起きたときに、まさに今、東京一極に集中している、これは日本においてはリスクだというふうに思っています。 というのも、世界の主要国を見ましても、やはりそれを代替する機能ということを備えている国というのは非常に多い。先ほど申し上げた金融の中心のアメリカとイギリスを見ましても、アメリカではニューヨーク、これは世界最大の株式市場ですが、シカゴがあります。これは世界最大のデリバティブの取引所があるというシカゴです。これは僕、大阪市長時代にこのデリバティブの取引所にも行きましたけども、先物を中心にシカゴが非常に、第2の金融都市として力を発揮しているという状況です。イギリスもロンドン、これは世界最大の為替取引を誇る金融市場ですけれども、ロンドンに対してイギリスにはエジンバラという国際的な資産運用の集積地もあるという状況です。