「誰もが他人を傷つけずに自分らしくあるべき」――イタリア発Z世代ロックバンド「マネスキン」が打ち破るタブー #なぜ話題
ヴィクトリア:大切なのは常に“よいエネルギー”を持ち続けること。人としてちゃんとして、オープンなマインドを持って、発見に前向きで、出会いを大事にすること。一瞬一瞬を満喫して、経験に感謝して、好奇心を忘れず、陽気でいること。それこそがロックな生き方だと思う。この業界に入って、お高くとまった嫌なやつを何人も見てきた。甘やかされて「何様?」って感じの人もね(笑)。私たちからすれば、そんなの超かっこ悪い。ローマ育ちも影響しているのかも。歯に衣着せぬ人が多いし、比較的、有名人を特別扱いしない街だから。みんな同じ人間で、誰が誰より偉いなんてことはない。有名でお金持ちだから偉いなんて考え方はばかばかしい。
快進撃を続ける彼らを、「久々に登場したロックの救世主」とたたえる声も多い。 ダミアーノ:でも僕らは決して「こういうロックをこう復活させよう」という気持ちでやっているわけではない。アートとはみんなでシェアするもの。大事なのはそこだよ。僕が歌っている時の感情は10代の子たちと何ら変わらないんだ。自分の弱さも見せながら彼らの気持ちを表現しようと心掛ければ、自然にみんなと思いをシェアできると思う。 強い絆の一方で、互いの個性を尊重し合う4人は未来の見据え方もそれぞれだ。 ダミアーノ:80歳の自分が歌う姿はまだ想像がつかない。いつかステージを降りたら、曲作りや若い人のプロデュースをしたいね。 トーマス:一生音楽をやっていきたい。ずっとギターを弾き続けたい。 イーサン:音楽は僕自身だ。いまは目の前のことに専念したいけど、いつか自分の立場からもっと誰かの手助けができたらと思う。 ヴィクトリア:80歳になってもおっぱいを出してステージに立ってるよ!(笑) Måneskin(マネスキン) ダミアーノ・デイヴィッド、トーマス・ラッジ、ヴィクトリア・デ・アンジェリス、イーサン・トルキオによる4人組バンド。2015年結成、2017年デビュー。2022年、グラミー賞新人賞にノミネート。さまざまな海外音楽アワードで高い評価を獲得。2022年に初来日。日本ではアニメ『BEASTARS』とのコラボレーションやネットフリックスアニメ『鬼武者』のテーマソングなどでも知られる。 --- 「#なぜ話題」はYahoo!ニュースがユーザーと考えたい社会課題「ホットイシュー」の一つです。SNSの普及などにより、活発に情報が消費される現代。そのような中で、話題になっている『事象』『人』『モノ』を深掘りして背景を伝えることで、日々の暮らしに活かして楽しめる情報を発信します。