「これがXGのやり方です」――K-POPでもJ-POPでもない「X-POP」、日本人7人組が世界のZ世代に人気の理由
17歳から21歳までの日本人7人で構成されるXG(エックスジー)が、グローバルな人気を獲得している。彼女たちは、JAKOPS(SIMON)とエイベックスが立ち上げたグローバルエンタテインメントプロダクション・XGALXに所属。今年6月にリリースした「GRL GVNG」は、全米ビルボードチャート「Hot Trending Songs Powered by Twitter」で初登場1位を獲得。日本人アーティストとして初の快挙だ。今年1月に公開された「SHOOTING STAR」のMVは、日本、イギリス、カナダで1位、アメリカで3位など、世界25カ国・地域のYouTube急上昇チャートにランクインした。日本のTikTokでも「2022年新規フォロワーランキング」で5位になるなど、Z世代を中心に、なぜXGは人気なのか。素顔のXGに迫った。(取材・文:森朋之/撮影:まくらあさみ/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部)
“どんな壁でもかかってこい!”という気持ち
日本と韓国で5年にも及ぶ独自の育成期間を経て、厳しいオーディションを勝ち抜いた女性たちが世界のエンターテインメント界を席巻している。2022年3月にデビューした7人組ガールズグループ、XGだ。 グループ名の由来は“Xtraordinary Girls”(=規格外の女の子たち)。そこには“常識にとらわれない規格外なスタイルの音楽やパフォーマンスを通じて、世界中のさまざまな境遇の人たちをエンパワーしていく”という意味が込められているという。リリースする楽曲が次々と世界的ヒットを記録し、欧米、アジア各国のZ世代を中心に支持を拡大。彼女たちが快進撃を続けている理由は、“X-POP”をコンセプトにしたオリジナルの音楽性、ボーカルやダンスの高いスキル、そして、メンバー同士の団結力と自己肯定感の高さだ。 XGの所属するXGALXは、2017年に世界で勝負できるグループの育成を目指した「XGALXプロジェクト」をスタートさせ、オーディションに参加した約1万3000人から15人を選出。厳しいレッスンと選抜を勝ち抜いた7人がXGとしてデビューを果たした。総合プロデューサーのJAKOPS(SIMON)氏は、韓国のボーイズグループDMTNの元メンバー。つまりXGは、K-POPスタイルの育成システムを全面的に取り入れた、全員日本人によるグローバルグループなのだ。