【怪事件】そこは悪霊の棲み家だった!!凄惨な一家心中があった家に越してきた家族の結末を郵便屋に聞いた
「その家の玄関先にいるのは、この世の人ではない人でした」というフレーズから始まる奇談。現役の郵便配達員たちが実際に体験した怪異を漫画化した「郵便屋が集めた奇談」の中の1エピソードだ。ある一軒の家へ配達に行くと、いつも同じ場所に長い黒髪の悪霊が立っていて…。そこは以前、一家心中があった家だった。 【漫画】本編を読む/視えてないから住めていると思っていたら…!? それは凄惨な事件だったが、あまり報道はされず、一軒家売却後に不動産屋が関係者を形だけ入居させたこともあり、新しく引っ越してきた夫婦は事情を知らないようだった。霊感のある郵便局員には“よくないもの”が視えていたが、その家族には視えていない様子。郵便局員は「視えない人たちでよかった…のか?」と悩み、「大丈夫なわけない…!」と、ついにある行動に出る。その行動とは一体…? 本作を読んだ読者からは「すごい作品だ!最後まで読んで鳥肌がたちました!」という声が相次いだ。また郵便局員の取った行動について、「郵便屋さん、すごいな」「郵便屋さんの苦労が報われたね」という声が挙がった一方、「お母さんすごいし、強い」「家族は連れていかせない、と言ったときのお母さんの表情が、強くてすてきです」「郵便屋さんの努力<母の愛」という郵便屋さんを上回る母の強さへの絶賛コメントが飛び交った。 この漫画を描いた現役郵便局員の送達ねこ(@jinjanosandou)さんに詳しく話を聞いてみた。 ――今回のエピソードについて教えてください。 事故物件にそれと知らず転入してきた家族を心配した郵便配達員に聞いた話です。事件や事故があった物件は地域の配達員は知ってるわけですが、もちろん転入者に知らせるわけにはいきません。住人には言わず、なんとか除霊をしようとした配達員・N局のカシマさんの話です。 ――N局のカシマさん、除霊を頑張っていましたね。塩をまいたのが上司に知られ、「白い粉を持ち歩いてるそうだな」とあらぬ嫌疑をかけられていたのが不憫でした…。 会社では防犯意識を高める研修が日頃から行われていて、職員同士お互いをよく見ています。変わった行動をすれば、上に報告が行きます。カシマさんも上司の聴取を受けましたが「霊がいまして」とは言えません。「交通安全で信心してるお守りです」と説明して納得してもらいました。ソーシャルな場では徹底して「相手が受け入れやすい話」をするそうです。ただ、友人などには気兼ねがないので、引っ越し先に怪しい気配がないか、内見につき合うこともあるそうです。 ――事故物件に住んでいる方はけっこう多いのでしょうか? 家賃が相場より安くなっていたり、好奇心からむしろ事故物件にメリットを感じて住んでいる人もいるようです。検索できるサイトがありますが、載っていない、知られていない物件も少なくないと思います。以前、あるアパートのお客さんに「ここ、何かありましたか?」と聞かれた配達員がいました。「夜寝ていると、枕元で外国語みたいのをしゃべる声がするんです」と。押入れから、ため息が聞こえるとも。配達員には心当たりがあったのですが、怪現象と確かに繋がるかはわかりません。お客さんが気になさってもいけないので、その場で話を伺うだけにしました。お客さんはまもなく転出されたのですが、その後も、その部屋だけは異様に居住者が変わったそうです。初めは気にしないけれど、いろいろな人に異状が続いて、あとから「やっぱり事故物件だったのか」となる例もあるようです。 本作以外にも、配達先で体験した怖い話・不思議な話が多数収録してある「郵便屋が集めた奇談」。関東の郵便局で社員として現役で働いている送達ねこさんのもとに、同僚たちが体験した不思議な話が届き、それらを漫画化している。 読者からは「いろいろなところに配達に行く郵便屋さんならではのお話!!」「こういう不思議で怖い話って好き」「結構背筋がゾクッとしたけど、めちゃくちゃおもしろい…!」と好評だ。日本のどこかの町でひっそりと起こっている“怪異”を覗き見してみよう。 取材協力:送達ねこ(@jinjanosandou)