大谷翔平は“守れなくても”…NY紙記者も認める異次元の価値「オオタニがMVPを獲得しないのは信じがたい状況」
ドジャースの大谷翔平は、“史上初のMVP”なるか。打者専任となっているシーズンを送る偉才の快挙に注目が集まっている。 【動画】驚異の6安打10打点2盗塁! 金字塔を打ち立てた大谷翔平の全活躍シーン 現時点で彼がMVPの“トップランナー”と言える。9月19日(現地時間)に敵地で行われたマーリンズ戦で3打席連続本塁打を含む6打数6安打、10打点、17塁打、2盗塁を記録して「シーズン50本塁打・50盗塁」を飛び越え、「51-51」をマーク。史上初の金字塔を打ち立てるなど、現地時間9月21日の試合終了時点で、打率.297、52本塁打、122打点、OPS1.013、53盗塁のハイアベレージを残しており、インパクトは十分だ。 近年のMVPは、打撃、走塁、守備、投球を総合的に評価して貢献度を表す「WAR」が重要視されている。同指標は、守備面での貢献度がない純然たるDH選手に対して一律にマイナス評価を下すものでもある。 だが、今シーズンの大谷は米野球専門データサイト『Fan Graphs』が7.9、同じく米データサイト『Baseball Reference』が8.1と、いずれもナ・リーグトップの数値をマークしているのだ。 かねてから「守備に就いていない」と批判的な意見を集めていた大谷。そうした中でも高い貢献度を発揮し、数値化もされている。ゆえにフルタイムのDHと言えど、MVP受賞の可能性が高いと言える。 現地メディアの間でも大谷の3度目の戴冠を論じる声は日に日に強まっている。大谷に対して、何かと辛辣な米紙『New York Post』のコラムニストであるマイク・ヴァッカロ氏は「DHの選手がMVPを獲得する資格があるかどうかという問題で行き詰まるとしたら……まぁ理解はできる。結局のところ、明確な答えのない問題を議論するのがスポーツの醍醐味でもある」と指摘した上で、「オオタニはMVPになるべきか?」の話題に、こう持論を記している。 「たしかにフランシスコ・リンドーア(メッツの遊撃手)は、オオタニに取って代わる候補者だったが、背中に故障を抱えたせいで彼の地位は揺らいだ。そして、今、オオタニがMVPを獲得しないというのは信じがたい状況になった。実際のところ、MVPを巡る議論はほとんど論点を外れており、オオタニが今シーズンに何をしたかに関する真実を見えにくくしている。オオタニの記録した50-50は、誰かが近づくことすら大変なとてつもない数字だ」 打者として図抜けた価値を示してきた大谷。その努力は“野球の本場”でも認められている。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]