突然切れるのはメンテナンス不足!! 各種ケーブルメンテは日常的に実践
排気量やカテゴリーに関わり無く、メンテナンスを実践によって、明らかに心地良く、しかも快適な走りを実現できることがある。ツーリング先や出先でのトラブルを回避するためには、日頃からのメンテナンスが何よりも大切だ。各種ワイヤーケーブルを例にすると、クリーニングとグリスアップが必要不可欠だが、この作業を実践していないライダーは数多い。ここでは、取り外した「ついで」のメンテナンスとして、メーターケーブル洗浄とグリスアップを実践しよう。 【画像】ケーブルメンテナンスの作業をギャラリーで見る(5枚) 文/Webikeプラス たぐちかつみ
回転ケーブルと引っ張りケーブルは構造が違う
各種ケーブルへのグリスアップは、意外にも忘れられている大切なメンテナンス項目であり、定期的に行いたいものだ。機種によってはスピードメーターケーブルやタコメーターケーブルが切れやすい症状もある。おそらく雨水侵入によるサビが原因だと思うが、クリーニング時には、取り外したケーブルからインナーケーブルを抜き取り、PETボトルをカットした容器にガソリンを入れ、まずはケーブルを浸して洗浄しよう。ケーブル内部に詰まったグリス汚れも徹底洗浄することで、新しいグリスアップによる効果が大きくなる。
洗浄後のグリスアップも効果的に
不要PETボトルの底部分をカットして、巻き付けたインナーケーブルを容器に入れる。スプレーグリスを無駄なく、確実に吹き付けるためにはこの方法が良い。再利用可能な資源ゴミのPETボトルやPET製品は、資源ゴミの日に出してしまう前に、メンテナンスで利用することもできる。
高性能グリススプレーの上手な利用
巻き付けたことで束になっているインナーケーブルを目掛けてスプレーグリスをジジューッと吹き付ける。ここで利用したのは金属同士の擦れあい抵抗を減らし、部品寿命を高めることができるスーパーゾイル・チェーングリースだ。本来はドライブチェーンの潤滑用に開発されたスプレー式潤滑ケミカルだが、グリスの粘度的にも潤滑性能も、ケーブルグリスとして適している。容器内のケーブルに向けて吹き付けることで、コイル状ケーブル内部にグリスをしっかり浸透保持させることができる。