富山の至宝、IWA 5とTrésonnier(トレゾニエ)の夢の饗宴
その地下1階にある「Trésonnier(トレゾニエ)」は富山の豊かな食材と食文化にフランス料理の技法を融合したイノベーティブレストラン。シェフの田中逸平さんは幼少から料理が好きで18歳からフランス料理の道へ進みました。リバーリトリート雅樂倶 フレンチレストランの立ち上げに携わったのち、京都のフランス料理店で修業。再び富山に戻り、「レヴォ」のスーシェフとして腕を振るいます。2020年、「レヴォ」の移転を機に「Trésonnier」のシェフに就任しました。
特筆すべきは食材を新鮮なまま使う一方で、熟成や発酵させて保存食を作ったり、調理過程で廃棄する魚のアラや内臓、規格外などの理由で市場に出回らない未利用魚を熟成させて作った液体肥料で自家菜園の農作物を育てたりと、サステナブルにも取り組んでいること。ミシュラン一つ星獲得と同時にグリーンスターも受賞しています。
富山を愛する二人による珠玉のペアリングディナー
ビネガーでマリネしたラッキョウを和えた海鼠、白エビは白エビの殻で作った煎餅にのせ、数種類の天然きのこのタルト、蕎麦粉のガレット上には月の輪熊デミグラスソースで味付けした月の輪熊とクレソンとトリュフをのせたアミューズ4品には「アッサンブラージュ4」に黒文字の香りをつけた炭酸カクテルを。
爽やかで口当たりが良く、どんな料理とも合います。
前菜の1品目は新湊漁港「孫七・川田水産」のブリを乾燥熟成させ、うまみを凝縮し、タルタル仕立てにしています。すりおろしたワサビと香草のクリームソースに自家製の葉ワサビオイルをかけたソースが圧巻の味わい。田中シェフが自ら山に入って摘んできた葉ワサビの独特な風味は体の細胞が活性化するかのように浸透していきます。
ペアリングにはドライフルーツのようなフレーバーとミネラル感が特徴的な「アッサンブラージュ3」を。重力を感じさせない軽やかさがありながらも力強く、すべての感覚が滑らかに調和します。「アッサンブラージュ3」は1と2を経て、“IWA 5の方向性”が見えた大事な酒であるとジョフロワ氏。